今回は、
競合で変化する真のマーケティング!
を解説していこう。
いきなり質問しよう。
「マクドナルドの競合はなんだろうか?」
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わかったかな?
答えは、
その他のハンバーガーチェーン!
ではない。
同じ価格帯で勝負する”牛丼チェーン”や手軽さが売りの”コンビニ”なのである。
また時には、”駅前の飲食店”や”弁当屋”であっても競合となり得るのだ。
これの意味していることは、
「同業だけが競合になる」
というわけではない、ということ。
これは飲食業界に限らない。
例えば、バス会社の主な競合は”電車”や”タクシー”になるし、高速バスであれば、”新幹線”や”飛行機”が競合となるだろう。
こう考えると、同じ業界内でシェア争いを行うのは意味がなく、本当の競合は”業界の外“にいることが分かる。
戦場が変わると自社の強みも変化するのだ。
これに対応する方法は、”見せ方を工夫”しなければいけない。
スターバックスの強みは何か
例えば、スターバックスの強みは何だろうか。
この答えは人によって違ってくる。
「落ち着ける空間」と答える人
「品質の高いコーヒー」と回答する人
など、いるだろう。
ただし、これは誰を競合として捉えるかによって異なってくる。
例えば、
ドトールなど同業コーヒーチェーンを競合に考えると、スターバックスの強みは
「高品質のコーヒー」
「騒がしくない落ち着いた空間」
となる。
しかし、これが高級ホテルやレストランが出すコーヒーとなればスターバックスの強みは、
「リーズナブルな価格」
と変化する。
このように、比較対象とする競合が変われば強みや弱みも変化するのである。
これはどの業界でも同じ。
冒頭で説明したマクドナルドの強みは「値段の安さ」と「手軽さ」だと多くの人が思っているはず。
しかし、人によってハンバーガーではなく「待ち時間を過ごす待機場所」に利用している人も多くいる。
自分も待ち時間を過ごす時には、マクドナルドを利用することが頻繁にある。
この場合、競合は飲食店ではなく心地よいスペースを提供する「ネットカフェ」や「スターバックス」などに変化する。
「値段」という要素に加えて、
「インターネットの環境」
「コンセントの有無」
「イスの座り心地」
なども重要なポイントとなる。
飲食店だからといって、必ず”食事が目的ではない“ことに気が付つけるかが重要。
このように「飲食の提供」という戦場から「休憩場所の提供」という戦場へ考えを変えることによって、競合がガラっと変わってしまうのだ。

人によって伝えたいメッセージが異なる
ビジネスとしてあなたが提供する商品やサービスを選んで欲しい場合、お客さんに応じてメッセージを変えていく必要がある。
その際に、まずは”誰を競合とするか“を決めておく必要がある。
これによって、何を行えば良いか変わってくる。
先ほどの例であれば、マクドナルドは「飲食の提供」という戦場で他の業界よりも安く、そして早く提供する必要があった。
その対策が、
容易に店舗に入店できるようにドアをなくす。
店の入口からレジまでの距離を短くする。
などである。
しかし、「休憩場所の提供」という戦場を意識すればその対策も異なってくる。
なぜマクドナルドは、
「多くの店舗で売り場を1階、店内での食事は2階と分けているのか?」
「机にコンセントがあるのか?」
を考えればやっと頭が回転し始めるだろう。
このように考えると、「自分の競合となるのは誰か?」を見極める必要があると理解してもらえたと思う。
本当の競合はあなたが想定している範囲外にいることはよくある。
戦場を変えてみれば、ビジネスを行うために必要な戦略も異なってくる。






比較で変化する真のマーケティングのまとめ
どうだったかな?
これまで誰を競合と考えていただろうか。
今回の考え方は中小企業はもちろん、個人レベルでも同様である。
正直、競合はココ!と、宣言するだけならタダなので、大きく考えてみてほしい。
そして、その相手を思い浮かべた時に、
●事業に前進をもたらすか?
●事業に勢いを作り出すか?
●自分、スタッフはやる気になっているか?
●興奮、ワクワクするか?
●それに向かってエネルギーを注ぎこめるか?
このような気持ちが湧いてくるなら、その競合相手は相手として不足はない。
と言えるだろう。
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