今回は、
「お金を稼ぐダンス」と「お金を稼げないダンス」の違い
について。
まずダンスの現状から説明しよう。
今は一昔より「ダンス人口」「認知度」「スキル」も引き上がっている状態。
でも、お金を取れる(稼げる)ダンサーはますます減少している。
その中で突出した才能あるダンサーがフューチャーされるという状況。
これはダンサーの「飽和」や「ニーズの高さ」もあるけど、
ダンスが習い事として定着したからだと思う。
これが良い、悪いという話ではなく、
お金を取れるダンスが生まれにくい。
ということ。
現在ダンスを学ぶ環境はダンススクールが前提。
ダンサーとしてハングリーなタイプも減少し、とんがっている人もかなり減った。
ダンス=夜遊び
⬇︎
ダンス=健全・運動
みたいな風潮で、義務教育化がそれを表している。
まさにスクール化。
外でも中でも学校状態。
同じヒップホップカルチャーでいうと、
ラップ、DJ、グラフティーの方がよっぽどハングリーな環境だと思う。
と、熱苦しく書いてしまったが、
この思いの中で、さらにお金を稼ぐダンスとは?
を書いていこうと思う。
お金を稼ぐダンスとは!?
そもそもダンス、いやエンタメでお金を生む時は、
人の心が動いた時である。
俗にいう刺さるということ。
人は日常で感じない「刺激」を受けた時に感動が生まれる。
「刺激」とは「オリジナリティ(独創性)」から生まれる。

オリジナリティ
特に現在スクールに通っている人は、子供含めオリジナリティがない。
でも上手い。
それがタチが悪い。
「上手いけど、それ先生の動きだよね?」
「上手いけど、感情入ってないよね?」
「上手いけど、見ててつまらない。」
こんな優等生タイプが今世代の典型。
最後の「つまらない」は結構ガツンと効くワードだと思う。
逆に、
「下手だけど、見てて面白いよね」
「下手だけど、なんか見ちゃうよね」
こっちはダンスが多少粗くても、お金を稼ぎだすポテンシャルを秘めている。
ちなみに、
「下手で面白くない….」
これはどうしようもない。笑
この「オリジナリティ」は、
人と違うことをしたい!
という気持ちから生まれる。
なので、
みんなと揃えて綺麗に!
という今のダンス風潮では、なかなか感動は生まれないだろう。
特に、協調性の代表である日本で、こんな意識ではなおさらである。
だから、海外に挑戦し揉まれたダンサー(表現者)がフューチャーされていく。
そして、またレベルが上がってハードルが高くなる。



道を外れる不安と怖さ
凡人は道を外れると不安で怖くなる。
これは学校でも社会人でも言われている。
常識というレールから外れることを不安に感じてしまう。
ダンスでいう「常識」「レール」とは、
スクールやイントラの「色」や「スタイル」だ。
特にストリート系ダンスは、
バレエなどの「型」や「綺麗さ」というジャンルではない。
しかし現在は、
「コピーダンス」「踊ってみた」「K-pop」
など一般層の認知度含め、どこも振付発信している。
振付=いかに揃えるか
この意識から抜け出さない限り凡人のまま。
自由な表現の代名詞である「ダンス」の自由さが、皮肉にも広まることで失われているのも事実。
朝鮮の重要性に関しては、この記事で⬇︎



簡単な動きでも人を惹きつける
1つの動きを極める!
職人の人が言いそうなセリフだが、ダンスでも同じ。
この考え方はダンス上達法の1つでもある。
他の上達法はこの記事でも⬇︎



難しい振付やステップを”ヒーヒー”こなして
「やっと覚えた!」
で満足するのではなく、
シンプルで簡単な動きを、いかに精度高くできるか?
これを意識するべき。
これは独自の考え方だけど、
金の取れない無駄な8エイトより、
人を惹きつける1エイト。
さらには、
カッコ悪いポージングをする人は、
何を踊らせてもカッコ悪い。
カッコいいポージングをする人は、
何を踊らせてもカッコイイ。
歌のカラオケでもそうなんだけど、
ただ歌詞とメロディを追って上手く歌うのと、
下手でも「感情を込めて歌う」のとでは伝わり方が違う。
要は「浅いか」「深いか」
この意識の差が人の心を動かす。



金を稼ぐダンスは個人か?ユニットか?
最後は、
お金を稼ぐダンスは「個人」「ユニット」でどう変わるのか。
について書いて終わろう。
個人の場合
個人で稼ぐには以下の要素が必要になる。
・圧倒的な世界観
・オリジナリティ
・ブランディング
国内でよく例えるのは、菅原小春さん。
彼女は単独ライブでもチケットがソールドアウトするレベル。
この考えは基本だが、
周りや世間の意見や風潮に流されることなく、独自の世界観を貫いている人は心を動かす。
また、表現スタイルは違うけど、
自分で踊り表現するのか。
人に振り付けて表現するのか。
お金を稼げるダンスなら、共に同じ価値。
振付でもパフューム振付のMIKIKOさんはいい例。
個人の場合、すべて自己判断になるので芯が強さが必要。
自分に絶対的な自信がないとストレスで病んでしまうかもしれない。
もしあなたが才能ある非凡タイプなら、きっかけ次第でチャンスが一気に広がるかもしれないぞ。
有名振付師。
あなたは何人知ってるかな?⬇︎



ユニットの場合
ユニットの場合メリットは、
・圧倒的な表現力
・様々な世界観や方向性の融合
・情報のイン&アウトプット力
・多角的なアイデアの共有
ユニットは個人より圧倒的に有利な環境ではある。
上記以外にも人脈、行動範囲も広がる。
ただ才能ある人が集まると、まとめるのも大変。
お互いの価値観や信念が強くユニットのブランディングも必要。
なので、絶対的まとめ役が必要だろう。
では、ここで稼ぐダンスを生み出している国内外ユニットを少し紹介。



稼ぐダンスを生み出している国内外ユニット
まずは国内で有名なユニット。
大阪発
WRECKING CREW ORCHESTRA
(レッキンクルーオーケストラ)


大阪で活動している実力派ダンサー8人が立ち上げたユニット。
大阪クラブシーンで活動していた有名チームのリーダー格メンバー。
大手スポンサーをつけてダンスツアーを敢行するなど、国内ダンサーではパイオニア的活動をしていると思う。
余談だけど、このユニットリーダーのYOKOI君。
自分が初めて参加したダンスコンテスト
「ジャパンダンスディライト」
(当時国内で1番大きなダンスコンテスト)
という同じコンテストに出ていた思い出がある。
かれこれ20年前…。
彼は、そのコンテストで優勝していた。
当時、そのダンスを観て「面白い、考えてるなー」と思った。
これも、自分の心を動かした。
ということだよね。
世界のユニットだと、
Jabbawockeez
(ジャバウォーキーズ)


世界を席巻するパフォーマンス。
カッコ良さとコメディーを融合させ、ダンスをフルにエンタメ化させている。
ユーチューブ発信当初から知っていたけど、ここまで大きくなるとは。
凄いっす。
ノルウェーのダンサー集団
Quick Crew
(Strawhatz)


アジアをコンセプトにブランディング成功した。
完全にチームとしてのブランディングなので、個々の主張は低い。
ユニットも、ここまで作り込まれてるなら
「人の心を動かせる」典型的な成功例。
ユニットでもミニマムな2人組も紹介しよう。
国内
Hilty&Bosch
(ヒルティ アンド ボッシュ)


こちらもレッキンクルーと同じ大阪。
関西勢はやはり商人魂というか、関東にないポテンシャルがある。
こちらもかなりの実績と活動歴がある。
メインはロックダンスだけど、そのスキルと柔軟なスタイルはジャンルを超えている。
海外でも認知されているダンサーは、国内にはやはり収まらない。
世界
Les Twins
(レ・ツインズ)


世界最強の双子ダンサー。
相方は他の人では務まらないであろう、圧倒的息の合ったノリとスキル。
独特な音ハメのタイミングが非常に魅力的。
スキル、フィジカル、ビジュアルも兼ね備えた、ダンサーの完成系。
以上。
「お金を稼ぐダンス」と「お金を稼げないダンス」の違いのまとめ
このように運とタイミングが合えば、非凡同士のケミストリーが起きる。
あくまでもユーチューブやメディア活用して成功したユニット例だけど、
ネットメディアを活用するのは、ダンススキルと共に確実にマストスキル。
誰もいない砂漠で、
どんなにうまくカッコよく踊っても、
誰も知らない!
じゃ話にならないからね。
では!

