今回は、
優秀社員の定義と人材とは?
という内容を書いていこう。
社会人として組織に属するようになると、「あの人は優秀だ」などの言葉を聞くようになるだろう。
ただし実際よく考えてみると、この「優秀」の意味はかなり曖昧だと思わない?
少しでもマーケティングを勉強すれば、この矛盾に気が付くことができる。
その会社の方針によって優秀社員の定義が異ってくるのである。
これを認識できれば、”そもそも何が優秀なのか?“を理解できるようになる。
企業が目指す3つの戦略
マーケティングとして企業が行う戦略は3つしかないと言っていい。
どの戦略を行うかによって、目指すべき姿が異なる。
では、その3つを散髪屋を例に今から説明していこう。
①スピード
1つ目は、早さ手軽さ。
できるだけ早く、そして安くが売り文句になる。
店舗数を増やし、規模や資本力によって価格競争を生き残る。
1000円を出して15分でヘアカットしてくれる店がそれになる。
②プロダクト
2つ目は商品、サービス。
高付加価値の商品を作ることによって、お客に満足してもらう。
そして値下げはしない。
いわゆるカリスマ美容師がこれに当たる。
③エリア
3つ目は地域(密着)。
できるだけ、その人に合わせてカスタマイズされた商品を届ける。
マニア向け商品や顔なじみの店。
「いつもの」で話が通るような毎回通う散髪屋。
などがこの戦略になる。
ビジネスではこの3つのうち、どれかの戦略を取らなければいけいない。
中途半端な戦略は淘汰されてしまうだろう。
この概念を学ぶだけで、優秀社員の意味を理解できるようになる。

優秀社員の本当の意味とは
多くの人は「優秀」の意味をごちゃ混ぜにしている。
実際には企業の戦略に沿った社員が優秀となる。
例えば、
1000円カットの店でカリスマ美容師のような高度な技術、センス、営業スキルは必要ない。
お客に合わせた細かいサービスもそこまで必要としない。
この場合は、早く・安くで勝負する企業にとって、できるだけ素早く対応できる社員が優秀となる。
いかに客の回転を早く正確にできるかということである。
たとえ”高度な技術”や”誰からも好かれる愛想の良さ”を持っていても、そこまで評価されることはないだろう。
逆に、カリスマ美容師が何人も在籍する美容室の場合は、1000円カットのような素早い作業は要求されない。
それよりも、”愛想が良く高度な技術で、お客の要望に答えられる人”が優秀とされる。
これと同じように、地域密着の店であれば”愛想の良い人”が優秀社員となるだろう。
この場合、早さ、高度な技術よりも会話などで”居心地の良い空間を作り出せる人”であり地元から信頼される人が重宝される。
このように、企業が取る戦略によって優秀の意味が違うのだ。
これを理解せずに「優秀」という言葉を使っている場合が多いが、本来は優秀の本質的な意味を理解して使わなければいけない。
一概に”優秀”とくくってはいけない。
もう1つ例を出すと、大きなエンタメ系企業に勤めていた友人がいる。
彼はクリエイティブなんだけど、自我が強く発言が尖っていた。
その企業は体育会系で上手くやるには、上との関係性がマスト。
企業的に優秀社員となるにはクリエイティブだけだはダメ。
「クリエイティブより、上に従順」
という人材が優秀となる。
その後、彼はその会社を離れた。



【俺は優秀社員になる!】のまとめ
以上を理解すれば、例えば人材採用や自社教育を行うにしても、企業戦略によって取るべき行動が違ってくる。
●スピード(早く、安く)戦略
テキパキと動ける人を採用して社員教育も「できるだけ素早く行動できる人」を育てていく必要がある。
●プロダクト(高付加価値商品の提供)戦略
良い商品を生み出すアイディア豊富な人を採用していく。
●エリア(密着)戦略
愛想の良い人を採用し、接遇などを強化していかなければいけない。
これでやっと企業戦略に合う優秀社員が育っていくことになる。
重要なのは、ある企業で超優秀社員でも、他の企業で通用するとは限らない。
類似戦略の企業であれば重宝されるが、異なる戦略の企業に転職すれば、能力を評価されない可能性が高い。
あなたが優秀な人材になれるよう願っているぞ。
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