ビジネス

危険!ハマり過ぎ注意!依存症ビジネスの原理と対応策とは?

今回は、

僕らはそれに抵抗できない依存症ビジネスの作られ方

という本を解説していこう。

 

僕らはそれに抵抗できない!依存症ビジネスの作られ方

 

この本はニューヨーク大学のマーケティング学科准教授アダムオルターさんが書かれた本。

本書では「スマホゲーム」「SNS」などの現代の娯楽は”消費者が依存“するように創り込まれているからこれほど流行っているのであり、そのような依存症ビジネスを作り出す企業はめっちゃ儲かっているんだ!

ということを明らかにしている。

 

そして、その企業が消費者を依存させるメカニズムと、それらに対して私達がとれる対抗策について解説している。

また今回扱っているのは物質ではなく”行動への依存“。
つまり、タバコやアルコールや薬物などの物質への依存ではなく「ギャンブル」「買い物」「ゲーム」「携帯」「SNS」などの行動への依存について解説している。

ある意味、依存ビジネスとは最強で最悪のビジネスモデルなのだ。

 

なので、この本は

依存症ビジネスに興味がある人。
スマホやゲーム、SNSなどにハマり困っている人。
人間の行動心理に興味がある人。

こんな人にお勧めの本となる。

 

そこで今回は本書を読んで自分が学んだことを含み

①依存症とは
②依存症ビジネスが使っている6つのテクニック
③私たちが取れる3つの対策法

という順番で解説していこう。

 

①依存症とは

まず初めに前提となる話から書いていこう。

 

「そもそも依存症とは何だろうか?」

 

辞書によると依存症とは、

ある物事に依存し、それがないと身体的、精神的な形状を保てなくなる状態。

とある。

 

この依存症について、あなたはどんな考えを持っているだろうか。
自分はこう考えている、

本当は辞めたい!でも辞められなくて生活に支障をきたしている状態。

 

例えば、

ゲームとかSNSなどにメッチャはまっていても、その人にとって本当に楽しくて別にやめたいと思っていないし、生活に支障をきたしていない。

のであればいいと思うんだよね。

ただ、その依存症のせいで「お金を使いすぎる」「睡眠不足などの健康被害」「人間関係を崩す」などは良くない。

 

では、どこから依存症なのか?

 

というように依存症をどう捉えるかは難しいところ。
けど1つだけ確実に言える事実がある。

それは、現代において人を依存させるようなビジネスが多く存在している!
ということ。

 

「ギャンブル」「買い物」「ゲーム」「スマホ」「SNS」

 

これらはどれも”人の本能“や”脳の仕組み“に働きかけ人を依存させる構造、仕組みを企業が作っている。

そして消費者を依存させる仕組みが非常に優れているので、儲けている依存症ビジネスに成長している。

今を生きる私達にとって、これらの依存症ビジネスとの上手な付き合い方はとても重要になっている。

メリットが低く悪い依存症に陥るのを防ぐためには、依存症や依存症ビジネスについて理解を深め対策することが有効!

 

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とういうわけで…

 

②依存症ビジネスが使っている6つのテクニック!

 

1:依存症ビジネスとは消費者を依存させる

そもそも依存症ビジネスとは、消費者を依存させる仕組みが優れており儲けているビジネスのこと。

 

その依存症ビジネスでは、消費者を依存させるために主に6つのテクニックが使われている。

 

●目標
●ランダムな報酬
●進歩の実感
●難易度のエスカレート
●クリフハンガー
●社会的相互作用

 

という6つ。
では、ひとつずつ掘り下げていこう。

 

目標

まずは目標について。

依存症ビジネスは目標設定が上手にされている。

 

例えば、

ゲームだと次から次に新たな目標が現れて、プレイヤーはそれを繰り返し達成していく。
成果を出している依存症ビジネスは、この目標設定が非常に上手い。

「少し手を伸ばせば届く!」

程度に設定してあり、消費者は飽きることがない。
次々に目標が現れ、それをクリアするたびに達成感を得ていく。

 

次に2つ目の依存症ビジネステクニックは…

 

②ランダムな報酬

毎回必ず報酬がもらえる。
ランダムで報酬がもらえる。

この2つだと、どちらがハマりやすいのか?

 

それはランダム報酬の仕組みのほうがハマりやすい。
ということが分かっている。

 

例えば、報酬コントロールで有名なのが「パブロフの犬」の実験。

イヌがベルの音を聞いた直後に餌が与えられることを何度も経験するうちに、ベルの音を聞くだけでヨダレを出すようになる。
これは、イヌがベルの音と餌を紐付けて報酬を期待すること。

これは、動物を調教する時に用いられイルカ、アザラシのショーでも見られる。

 

そして、ここにランダム性を加えると依存となる。
なぜかと言うと、毎回必ず報酬がもらえるとドキドキ感が欠けるから。

報酬がもらえたり、もらえなかったりする方が人は燃える。
成功する依存症ビジネスは、このランダムな報酬の仕組みが整っている。

 

例えば、

SNSでは自分の投稿に対して毎回必ず多く”いいね!”がつくわけではない。
投稿によって反応が違うし多かったり、少なかったりする。

つまり報酬がランダムとなる。
だから投稿者は投稿するたびに、「今回は沢山いいねされるかな」というドキドキ感ワクワク感がある。

これが人が依存しやすい仕組みなのだ。

 

続いて、依存症ビジネスのテクニック3つ目。

 

3:進歩の実感

人が依存しやすい仕組みは、進歩の実感を得られる仕組み。

 

例えば、

どんなゲームも少しずつレベルが上がる仕組みになっていると思う。
ゲーム自体にレベルが無くても、アイテムで強くなったり自身のスキルアップも同じ意味。

この”少しずつ進歩している“ことを実感できる仕組み。
これが人を依存させていく。

 

続いて、依存症ビジネスのテクニック4つ目。

 

4:難易度のエスカレート

徐々に難易度が上がっていく。という仕組みが人を依存させる。

依存症ビジネスでは進歩を実感させつつ、目標の難易度も上がっていく。
徐々に難しくなっていくので、消費者は飽きずに「次!次!」と求めてしまうのだ。

 

では依存症ビジネスのテクニック5つ目。

 

5:クリフハンガー

クリフハンガーとは直訳すると「崖にぶら下がる」という意味。

クリフハンガーはよくドラマ、アニメなどで使われている。
絶体絶命のシーンや物語が急展開するシーンで終了するテクニック。

あえて、「続きが気になる!」ところで終わらせ、消費者は次を求めてしまう。
このテクニックを使って「Netflix」みたいなドラマ見放題のサービスは視聴者を惹きつけることに成功している。

 

 

そして、依存症ビジネスのテクニック最後6つ目。

 

6:社会的相互作用

社会的相互作用とは簡単に言えば、他の誰かとの関わりがあること。

人は社会的な生き物である。
本能的に人との関わりを持つことを強く求める。
そして、依存症ビジネスはこの人間の本能をうまく利用している。

TwitterやInstagramなどのSNSだけでなく、社会的相互作用が組み込まれたオンラインゲームなんかは人を依存症にさせやすい。

 

というわけで、以上のように「目標」「ランダムな報酬」「進歩の実感」「難易度のエスカレート」「クリフハンガー」「社会的相互作用」という6つの依存症ビジネスで使われている強力なテクニックを説明してみた。

これらは人の本能を巧みに利用したテクニック!
なので、あらがうのが非常に難しいもの。

しかし、それに対し私達が取れる対抗策がある。
次はその対抗策について書いていこう。

 

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③依存症ビジネスへの3つの対抗策

 

1:早期予防
2:行動アーキテクチャ
3:6つのテクニックを逆手にとる

 

この3つ。
では、それぞれ掘り下げていこう。

 

1:早期予防

これは特に子供が依存症にならないためのもの。

子供は大人よりも脳が未発達なので、より依存症になりやすいらしい。
なので親は、例えば良くあるけど

「ゲームは1日1時間まで」

という決まりを作るなどで依存症から子どもを守ってあげる必要がある。
それでもしちゃうのが依存なんだけど…

 

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2:行動アーキテクチャー

行動アーキテクチャとは、行動を整えるために環境を整えることを言う。

 

例えば、

携帯の触りすぎを改善したいなら、

携帯を触っていい時間を決める。
使えない時間は取り出しにくい場所に置いておく。

みたいな感じで”環境を整える“こと。
そもそも環境が私たちに与える影響はとても大きい。

その環境を整えることが、私たちの行動を変えるには非常に効くのである。
ただし、これには自制心も必要。

 

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依存症ビジネスへの対抗策ラスト3つ目。

 

3:依存症ビジネスが使っている6つのテクニックを逆手にとる

 

逆手にとるというのは、つまり

 

自分がやるべき事!
本当にやりたいこと!

 

に集中できるように冒頭で書いた6つのテクニックである、「目標」「ランダムな報酬」「進歩の実感」「難易度のエスカレート」「クリフハンガー」「社会的相互作用」これらを利用する。

 

具体的には、「自分がやるべき事」「本当にやりたいこと」に対して、

●目標はとことん細かく分ける。
●進捗を確認して進歩の実感を得る。
●難易度が徐々に上がるように工夫する。
●作業を辞める時はあえてキリが悪いところで止める。
●友人やパートナーと一緒に頑張る、競い合う。

などを行う。

 

自分の工夫次第で良い行動に集中しハマれる環境を作ることが可能。
“自分がやるべき事”や”なりたい自分”から逆算して環境を整えていこう!

 

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というわけで最後にまとめ。

依存症ビジネスの原理と対応策のまとめ

 

依存症とは

ある物事に依存し生活に支障をきたすような状態のこと。
現代において、この依存の仕組みを利用したビジネスで溢れているので、私たちは依存症ビジネスについてよく知り対応していく必要がある。

依存症ビジネスが使っている6つのテクニック

「目標」「ランダムな報酬」「進歩の実感」「難易度のエスカレート」「クリフハンガー」「社会的相互作用」が人を依存させる要素。

依存症ビジネスに対する3つの策

「早期予防」「行動アーキテクチャ」「6つのテクニックを逆手に取る」この3つの対策によって依存から自分の身を守っていこう。

この本にはさらに掘り下げた内容が書いてある。
興味ある人は是非読んでもらいたい。

 

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