ミュージック

【音楽ビジネス】音楽で稼ぐ難しさの理由と具体的な解決案

果たして音楽で稼ぐ事は可能なのか?

今回は音楽ビジネスの話題を書いていこう。

これはダンスビジネスを考える上でも必要な事。
「バックダンス」「振付」含め音楽とダンスは密接な関係である。

音楽あってのダンス!

 

早速、記事を見ていこう!⬇︎⬇︎⬇︎

 

初めて音楽ストリーミングがダウンロードを抜く!

初の売り上げ逆転!
音楽ストリーミングがダウンロードを抜く!

 

音楽ストリーミンググラフ

日本レコード協会が発表した2018年の音楽配信売り上げは対前年比113%の約644億6600万円で、5年連続プラス成長となった。

ストリーミングの売上高は同133%の348億6600万円で、初めてダウンロードの売上高(256億3900万円、同95%)を上回った。

出典:ITmedia ビジネスオンライン

 

これが何を意味しているのか?

日本国内の音楽売上はまだパッケージ(CD)が主流。
ストリーミングの売上が逆転したという事は、日本の音楽ビジネスの売上も厳しくなるという事。

 

ストリーミングとダウンロードの違いとは?

ストリーミングてなんぞ?

という人もいると思うので、「ストリーミング」と「ダウンロード」の違いを簡単に説明しておこう。

現在、音楽や動画の配信サービスには「ストリーミング型」と「ダウンロード型」がある。

 

ストリーミング型(ストリーミング方式ともいう)

音楽・動画ファイルを端末に
ダウンロードしながら同時に再生する方式。

 

例えばYouTube。
動画の再生と同時に画面の下でスライドバーが横に伸びていくよね。
あの状況がダウンロード再生されている状態。

 

動画のようにファイル容量が大きくても、ダウンロードしながら再生できるという利点。

 

ダウンロード型(ダウンロード方式ともいう)

音楽・動画ファイルを端末に
ダウンロードし終えてから再生する方式。

 

ダウンロード終了後に再生が始まるので、再生開始までに少し時間がかかる。
ファイルが端末に保存されるので、保存後はネットが未接続でも再生できるという利点。

 

以上、簡単な説明でした。

 

両者とも“ダウンロード”は共通

ストリーミング型では端末にファイルは保存されない
ダウンロード型では保存される

という点は分かりやすいポイント。

 

音楽アプリのストリーミングとダウンロードの違いは?

音楽アプリにも「ストリーミング型」と「ダウンロード型」がある。

両者の違いを意識して音楽を聴いている人は多くない。
スマホで音楽を楽しむという目的に対し、違いを意識する必要はない。

しかし場合により、違いを理解していないと、

「音楽をスムーズに聴けない」
「思わぬコストが発生」

の可能性もあるので両者の特徴を整理しよう。

 

ストリーミング型サービス

音楽(ファイル)が端末に保存されない。
ストリーミング型サービス(アプリ)は、現在主流になりつつあるサービス。

月額の定額料金(980円が多い)支払うことで、何千万曲から好きな曲を好きな時に聴けるメリットがある。

ほとんどの例で1~3カ月間の無料トライアル期間がある。
この期間中はサービスの全機能が使えるので、音楽ファンはこの無料期間を利用したいところ。

 

 

ただしトライアル期間が終了すると、自動的に有料に切り替わる事があるので注意

 

デメリットは、
いつでも好きな時に音楽を聴ける反面、ダウンロードしながら再生するのでネット接続が必要となる。

 

しかし最近の定額サービスは、料金を支払っている限り音楽のダウンロードも可能。

この点は使い方でカバーできる。
ストリーミング型サービスに無料プランもあるけど、その場合は音楽のダウンロードはできない仕様。

 

ダウンロード型サービス

音楽(ファイル)が端末に保存される。
1曲あたり2~300円程度の料金を支払い、楽曲を買い取る形のサービス。

現在、ハイレゾ音源(再生には対応端末が必要)のほぼすべてダウンロード型サービスで配信されている。
音楽(ファイル)は端末にダウンロード保存されるので、ネット未接続でも音楽を聴ける点がメリット

 

端末を交換したりサービスを解約しても、保存ファイルがある限りその音楽を聴くことが可能となる。
音質にこだわる人や、特定の音楽・ジャンルを聴く人におすすめの方式。

 

デメリットは、
曲数が増えるたびコストがかかる。
端末にダウンロードされるので空き容量の確保が必要になってくる。

 

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世界の音楽マーケットの推移

今はデジタル主流時代!
パッケージ(CDなど)だけ見ると衰退しているけど、デジタル化によって新たに成長ビジネスになっているのが分かる。

 

世界音楽ビジネス推移

Spotifyの会員数推移

スウェーデンの音楽ストリーミングサービスSpotify。
年々順調に増加している。

 

現在(2019/4月時点)なんと有料会員数
1億800万人

無料会員含めると
2億3200万人
(月間アクティブユーザー数)

 

Spotify会員推移
出典:ITmedia ビジネスオンライン
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/1902/26/news104.html

 

Forbes
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日本の音楽ビジネス推移はどうなっている?

では、肝心の国内音楽ビジネスを見てみよう。

日本は3000億円規模の横ばい状態。
その8割がパッケージである(CDやソフト)。

 

日本音楽推移
出典:ガベージニュース
http://www.garbagenews.net/archives/2042380.html

 

日本の音楽ビジネスの懸念点

売上の8割がパッケージである以上、音源だけで稼ぐのはもう難しい
というのが把握できたと思うが、さらに懸念要素を書き出そう。

 

・日本の人口は限られている。
・若者は減る一方。
・今後音楽を聴く人が増えるかも不明。
・CD所有意識が強い人が多い。
・CDランキング文化から抜け出せない。

 

こんな状況なので、国内ではなく世界に向けて発信する必要がある

 

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今後音楽で稼ぐには?

では、ここから本題である「音楽の稼ぎ方」の方法論を色々提案していこう。

 

音楽業界のスタッフ・アーティスト含め全員がアップデートする必要がある。

現在、サブスクビジネスは様々な業種で成長しているけど音楽もサブスクが伸びている。

 

「サブスク」とは…サブスクリプションの略。

「製品やサービスなどの一定期間の利用に対して、代金を支払う方式」
「月額課金」や「定額制」という言葉の方が、なじみが深いかもしれない。

 

何回も言うが、日本は今までCDなどパッーケージ文化である。
この売上分配を簡単に説明しよう。

 

例えば、

CD1枚3000円とすると、レーベルに50%の1500円が収入になるビジネスだった。
これは一生買い切り型。

 

しかし、これがサブスクに変わった場合、都度レンタルする状態になる。
なので1回あたりの単価はCDに比べると非常に少ないのだ。

 

これを積み重ねていくとなると、単純に人数が必要になる。

このように音楽関係者は次のステージへアップデートする意識を持ち早急に対応する必要がある。

 

まずは認知してもらう事が重要

良い例としてピコ太郎である。

 

ピコ太郎

 

いち芸人の個人の動画が世界的に広まった。
これは個人でも世界に向けてビジネス展開が可能
ということを表している。

 

本人も
「まずは知ってもらうこと、知ってる知らないでは5億倍以上違う」
と言っている。

 

世界的ハイセンスor個人経済圏を作る

 

世界的ハイセンス

例えば米津玄師

 

米津玄師

 

このアーティストは世界的にも支持されている。
MV動画再生数、コメント蘭のグローバルさがそれを表している。

 

あとONE OK ROCK

 

ONE OK ROCK

 

ここもすでに世界規模での活動をしている。

このように、
世界でも認知される活動と音楽クオリティーを打ち出す事が可能か?
が課題になってくる。

 

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個人経済圏(コミュニティー)

先ほどの世界的ハイセンスはハードルが高く、限られた人しか実現できない。

しかし、この個人コミュニティー作りは現実的な音楽ビジネスの形だろう。

 

アイドルはいい例。

ライブハウスで固定ファンを集め「握手サイン会」「グッズ販売」など独自の経済を回している。
今ならライブ配信・オンラインサロンも有効な手段。

 

これはユニットだけではなく個人でも同じ。
ファンと密な関係を築いてリピーターを増やす事が重要
ある意味、宗教化させることでビジネスの軸になり得る。

 

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アーティスト自身がストーリーを作り感情移入させる

これも例を出そう。

 

ユーチューバーのレペゼン地球

 

 

レペゼン地球

 

なんと、幕張メッセ1万5000枚のチケットが10分でソールドアウト!

ただの「DJしたい一般人」がここまで行ける時代なのだ。

 

 

レンタル音源に対して付加価値をつける

これは各メーカー・アーティストが考えなければいけないポイント。
経済的に「余裕がある層」から「余裕がない層」までニーズがある付加価値が欲しい。

最低限の付加価値とは「いい音楽を作る」これに勝るものはない。

 

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ローリスクローリターンのビジネスを作る

今まで音楽ビジネスはハイリスクハイリターンだった。
でもこれからはローリスクローリターンの意識も必要になる。

先ほどの個人コミュニティーはローリスクローリターンの現実的な形だろう。
ちなみにレペゼン地球はローリスクハイリターンのハイブリッドタイプ。

 

ということで以上、具体的な提案でした。

 

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オリコンとビルボードの違い

ここからは雑学的なお話。

あなたはオリコンをご存知だろうか。

 

シングル・アルバム等の「国内音楽ランキング」であるが、これはレンタルCD含むセールス(売上)チャートのランキングのこと。

 

アイドル系が占める理由はこれである。
総選挙や握手会など、特典や購買を煽る事で占めてしまう。

ちなみにレンタルCDというのは日本しかないシステム。
この背景がCDが手堅いビジネスになってしまう状況もある。

 

一方米国で最も権威のある音楽チャート
Billboard(ビルボード)

 

これはユーチューブ再生数など含む、プロモーションチャート。
なので、街で聴く音楽など純粋な音楽ランキングは、Billboardを見ればいいということになる。

 

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サブスクでアーティストに分配される金額とは?

先ほどのサブスクでアーティストにお金入るの?
と言う疑問に触れてみよう。

 

音楽家の近藤薫さんブログ。
こちらでリアルな数字を出していたので参考にさせていただいた。

音楽で生きていく。|近藤薫
https://kondokaoru.jp/music-etc/off-line-play-sabusuku

 

簡単に要約すると、

仮に300円のダウンロードに対して、約1円がアーティストの分配益となる。

なので圧倒的数を増やさないといけないし、音源以外の活動もしていかないといけない。

 

さらに説明を加えると、

例えば、「Apple Music」で1曲聴くと、原盤権ホルダー(レコード会社、レーベル)に、約「1円」支払われる。

実際はもう少し多い印象「1.1円」とか。
ただ、毎月違う感じだからハッキリは分からない。
これから増えていくのか減っていくのかも分からない。

「Spotify」はもう少し分配率が低くて、「0.3円~0.5円」。
こういう差があるのも実際どうなんだろうとは思う。
他サービスもこの周辺をうごめいている印象。

CDと同じで考えると、ここから6〜10%くらいがJASRAC→音楽出版社に行き、そこから契約した比率で作家に分配される。

一般的には作詞(1/4)作曲(1/4)音楽出版社(1/2)なので、
だいたいApple Musicで1再生されて、「0.05〜0.1円」とかになる。
これは各契約で変わる。

さらに作家事務所とかに所属してると、ここから20%とか引かれて振り込まれてくる。

しかも最近では作家事務所を2段階、3段階くらい通してるところもあるから、さらにそこから搾取されることも!?

ここまでの分配率はCDも同じ。
かなり乱暴な計算だが規模感はこんな感じで間違いないだろう。

試算してみた
「0.1円」という事は、100回再生されて、「10円」という事になる。

 

音楽もしっかり考えないとしんどいね…。

 

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今後の音楽ビジネスの展開とは?

アーティストライブも家にいながら、VRライブ観覧という時代になってくるだろう。

 

VRを使えば席数無限のライブ空間を生み出すことが可能。
このように次世代テクノロジーを有効活用すれば収益モデルの夢は広がる。

 

しかし、それにはまず日本独自の音楽ビジネスから抜け出す事が大事だろうね。

 

【書籍紹介】

音楽ビジネスには、あらゆるデジタルビジネスのヒントが隠されている!

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