今回は、
相手からYESを引き出して有利な展開を作る“伝え方“を書いていこう。
そのためには、まずこの本を紹介する。
伝え方が9割
この本は2013年に発売されて、めちゃくちゃ売れたやつ。
しかもファンが多い。
そして、個人的に好きな本なのである。
なので今回は、この本のポイントをシェアしていきたいと思う。
言葉のパワーは凄い。
今回の意識があるだけでも、
仕事でもプライベートでもきっと役立つはず!
伝え方が9割は誰が書いたの?
この「伝え方が9割」
誰が書かれた本かと言うと、
佐々木圭一さんという元々は博報堂でコピーライターしていた方。
数々の名コピーを生み出してカンヌ広告祭っていう広告業界では誰もが憧れる賞なんかも受賞されている。

今は自身でクリエイティブ関連の会社を経営されてる。
要するに伝え方、コミュニケーションのプロ中のプロが書いたマニュアルみたいなもの。
しかも、この佐々木さんの面白いところは、この本にも書かれているけど元々めっちゃ伝えることやコミュニケーションが苦手な人だった。
というところ。
幼少期は家庭の事情か、転校で色々な土地を転々としクラスで浮いた存在だったらしい。
大学は理工学部。
ということで、もうゴリゴリの理系。
なので相手に伝えることよりも、とにかく”正しく書くことが正義!”
みたいなレポートを書き続ける日々を過ごしてた。
失礼だけど、いわゆるコミュ障になる材料が揃いまくってる人である。
ただそんな今までの自分を変えたい!
という思いで大手広告会社である博報堂に入ってコピーライターの道に進む事になる。
しかし、すぐ上手くいくわけではない。
最初は全然コピーライターとしてもうまくいかなかったみたい。
自分で考えて上司に提出するキャッチコピーはいつもボツになってしまって、佐々木さんが紙に書いたコピーがバンバン捨てられるので、
上司の方からは、
「お前のやってることは環境破壊だ!」
みたいな怒られ方をして、死んだ目をしていた。
みたいなエピソードもこの本に書かれている。
「ん?こんなダメな人から学ぶことあるのか?」
思っちゃうかもしれないけど、この本の凄いところは、
そんな全然ダメだった人が世界的な広告賞を取るまでのマニュアルになってる!
っていう事。
これ凄く重要で、ダメだった佐々木さんだからこそ価値があるんだよね。
天才って呼ばれる人達って考えなくてもできちゃう。
なので、どうやって自分がうまくいったのかがわからない。
もちろん人にその方法を伝える事もできない。
逆に、
コミュニケーションが苦手だった佐々木さんだからこそ書けた素晴らしい本なのである。
と言っても、なかなか時間が取れない人もいると思うので、
今回は自分がポイントを抜粋して書いていこうと思う。

伝え方が9割の結論
早速だけど、この本の結論から書いてしまおう。
それは、
伝え方って人生の結果を左右するほど大事!
っていう話。
「人生を左右するって大袈裟な!w」
と思う人もいると思うので具体例を書いていこう。
例えば、
「どうしても自分の仕事の納期が間に合わない!」
そんな時に、あなたはクライアントや得意先に何と伝えるだろうか。
仮に、
「間に合わないので納期延長してください!」
って頼むとするよね、
ただ「延してください!」って頼むと得意先からもダメですって言われて終わりの確率は高いだろう。
しかも、
「こいつ全然できないじゃん」
「全然信用できない」
って思われてしまうかもしれない。
これ良いことなしだよね。
一方で、この伝え方を変えて「納期延長してください」じゃなくて
例えば、
「クオリティをもっと上げたいので、ちょっとだけ粘ることできませんか?」
みたいな感じで得意先に納期延長を提案してみるどうだろう。
「納期延長してください!」
ってただ頼むのと、
「もう少しクオリティあげたいのでちょっとだけ!」
この2つのフレーズを聞いて印象違うよね。
要は、“物は言い様”ということである。
もちろん後者のフレーズを使ったからといって100%納期を伸ばせるか分からないけど、納期を延ばす確率は確実に上がると思う。
これって結構すごいよね!?
言ってる内容が同じなのに、伝え方を変えるだけで成功する確率が上がる。
こういう伝え方で結果が左右される場面というのは、特に自分含めたフリーランスはもちろん、サラリーマンの人でも非常に多いのではないだろうか。
自分の仕事の例だと、
振付も期限があるし、そのクオリティも問われる。
他、様々なシュチュエーションで応用できそう。
1個1個の伝える成功率を上げていく。
これによって人生って結構良くなっちゃったりするよね?
というのが、この本の冒頭に書かれている。
なので、ここからが本題!



仕事の成功率を上げる伝え方とは
じゃあ、どうやって伝え方で仕事の成功率を上げることが可能なのか?
その方法を解説していこう。
まず具体的なテクニックに入る前に、結局これをやれば相手の”OK”が引き出しやすくなる。
という基本ルールを書いていくよ。
相手の”OK”を引き出す3ステップ
まずは、つべこべ言わずこの3ステップをやってみて!
とこの本には書かれている。
①自分の頭の中をそのまま言葉にしない
②相手の頭あの中を想像する
③相手のメリットと一致するお願いを作る
この3ステップ。
まだちょっとイメージしにくいかもしれないので、
この本にも書かれている具体例が凄いわかりやすく好きなので、そのまま書いていこうと思う。
例えば、
あなたが好きな女の子をデートに誘うことを考えてみよう。
まず好きな子をデートに誘う場合、
①自分の頭の中をそのまま言葉にしない
これを意識して欲しい。
そのまま言葉にしてしまうと、
「デート行いこう!」
ってなっちゃうよね。
中にはこのストレートな感じが好きな人もいるけど、これだけだとなかなか相手(好きな子)の”YES”を引き出せない。
すでに、よっぽど自分のことが好きであれば、これでもOKを取れるかもしんない。
でも恋愛も仕事もそんな簡単ではないのである。
だからこそ、この伝え方が大事になる。
「まずはデートに行きましょう!」
この普通の伝え方と違う伝え方がないか?
を考えることがファーストステップ。
続いて2つ目のステップ!
②相手の頭の中を想像しよう
では次に、
相手がどんなことを考えているか?
どんな物が好きなのか?
を想像してみる。
ここで大事なこと!
一旦、自分の「デートして欲しい!」
という考えから離れて相手の頭だけを想像する事。
例えば、相手がイタリアンが好きだったとしよう。
”イタリア料理が好き”このキーワードが分かればステップ3に進む。
これは相手の心が動きそうなキーワードであれば応用可能。
③相手のメリットと一致するお願いを作る
ステップ3は「相手のメリットと一致するお願いを作る」だったよね。
そのイタリア料理が好きな子が考える”メリット“と”デートしてほしい“という自分のお願いを合体させてあげればいい。
そうすると、例えばこんな伝え方になる。
「驚くほど美味しいパスタの店があるんだけど行かない?」
これどうだろう。
なんかデートに誘えそうな気がしない?
このフレーズのいいところは、
「デート」
という言葉を使ってないところ。
これにより警戒心が一気に下がる。
「デートには別に行きたくないんだけどぉ」
って女の子でも、イタリアン好きなら「食べたいし、ちょっと行ってみようかな」ってなりそうだよね。
「デートして欲しいんだ!」
よりも、好きな子に来てもらえる可能性がぐっと高まるはず。



相手が気に入らなかったらどうする?
「驚くほど美味しいパスタの店があるんだけど行かない?」
これ、確かに店のハードルを上げてる感は否めない。
あなたが真面目な人だと、
「凄く美味しいって言って、美味しくなかったらどうしよう…」
「驚くほどって、驚かなかったらどうしよ…」
みたいな、
「真面目か!!w」
という小心者もいるかもしれない。
これは本には書いてないけど、
もし、相手がそのイタリアンを気に入らなければ、
「ここよりもっと美味しいイタリアン見つけたよ!」
というように、当たりを引くまでトライすればいい。
この執念というか「しつこさ」は成功するためには非常に重要なのである!
どうだろうか。
伝え方の基本ルールを書いたけど、自分の頭の中ではなく、
相手の頭の中に合わせて伝える
ということが、なんとなく理解できたかな。
ここから、もう少し細かいテクニックも紹介していこう。



相手の心を動かすテクニック2つ
前述したのは、
相手の頭の中を想像して相手の好きなコト、メリットを提示する。
という方法だった。
「伝え方が9割」には、
これ以外にも7つの方法があると書かれている。
ぜひ本を読んで7つ全部知って欲しいけども、
今回は、2つだけ特に面白いと思った方法を解説しよう。
①嫌いなこと回避
まず1つ目が、
「嫌いなこと回避」
という方法。
さっき伝えたデートの例はイタリア料理という、「相手の好きなこと」をうまく使った。
しかし、これは逆に嫌いなことを使う手法となる。
“相手の嫌いなこと“をイメージして、それを伝えて相手に”回避できますよ!”
みたいな提案をする。
これで先ほどと同じように「相手を自分の思った方向に誘導」できる。
では、具体例を書いていこう。
これも秀逸な事例なんだけど、
例えば、
公園の芝生に入って欲しくない(入らないで欲しい)場合。
あなただったらどういう看板を立てるだろうか?
ぱっと思いつくのは、
「この芝生に入らないでください」
みたいなごく普通の看板だろう。


でも、これでは基本ルールで書いた駄目なパターンになってしまう。
”自分の頭の中の言葉をそのまま口に出してる”だけなんだよね。
このテクニックのポイントは”相手の頭の中を想像“すること。
「相手の嫌いなものはなんだろう?」
そんな嫌なことを想像して看板を立てるなら、どんな言葉になるか。
例えば、こんな感じはどうだろうか。
「芝生に入ると農薬の臭いがつきます」
どうかな。
なんか芝生に入りたくないなぁ、って思わない?
これは、”農薬の匂いがついてしまう”
という嫌なことを想像させて、うまく活用した表現。
「これ嫌でしょ?じゃあやらないほうがいいよ!」
って伝え方するのが、この本に書かれている”嫌いなもの回避”という手法。
では、もう1つの方法を紹介しよう。
②選択の自由
これは簡単にいえば、
相手に選択肢を与えて気軽に選ばせてあげる
ということ。
これで相手に ”Yes” を引き出す。
まず基本として覚えておいた方がいいことがある。
それは、
人間の頭は決断するのが苦手
ということ。
「この方向で!」「この方針で!」
とか進める決断をするのは、なんか嫌だな苦手だな…
って頭の構造になってる。
これは責任回避の意識が働くからなんだよね。
でも、こういう決断は苦手なんだけど、
A or B
という選択肢があって、AとBを比較してどっちを選択するか?
こういうのは人間の頭って得意なんだよね。
だから相手に“決断”を迫るよりも、
“選択”を迫る方が相手としても格段に答えやすくなる。
例えば、
さっきのデートに誘う例に応用してみよう。
あれでは、
「めっちゃ美味しいパスタのお店があるけどどう?」
みたいな誘い方だったけど、今回は相手に選択させるので、
めっちゃ美味しいパスタのお店
火釜で焼くピザのお店
どっちがいい?
こういう誘い方になる。
これって、相手からしたら選択肢以外の思考が薄れるので、
めっちゃ美味しいパスタと、窯で焼いた出来たてのピザを想像して
「どっちが美味しいかな?」
「どっちに行こうかな?」
こんな頭になったらこっちのもん。
そもそも「行かない」っていう選択肢が消えてる状態になる。
これは、ほんと秀逸な方法で営業マンの人とかもよく使ってるはず。
「忙しい!けど、どうしてもアポ入れしたい得意先がある!」
そんな時の提案時に、
「何月何日」と「何月何日」だったらどっちがご都合よろしいでしょうか?
みたいな選択肢を絞ったり。
これで「そもそも商談しない」という選択肢をなくしちゃうのである。



他に例えば、
A と B の商品2つあったとしたら、
「A と B だったらどっちがいいですか?」
みたいな感じで、そもそも”買わない”っていう選択肢をなくしてしまうなど。
これは凄く日常的にも仕事でも使えそうだよね。
もし、あなたが交渉する立場でも逆に買う側だとしても、このトリックに騙されてないか?
が、確認可能なので絶対知っておいて損はない。
ということで、ここまでは “相手を誘導する考え方” について解説してきた。
「伝え方が9割」には、その考え方だけじゃなく
具体的にどんな言葉を使えばいいのか?
という強い言葉を作るテクニックも書かれている。
次はそれを書いていこう。



相手を動かす「強い言葉」を作るテクニック2つ
本には言葉を作るテクニックは全部で5つ書かれている。
今回は2つだけ簡単に触れていこう。
①ギャップ法
まず1つ目が、
ギャップ法という言葉のキャップを使うテクニック。
簡単に言えば、自分の言いたいことの逆の言葉をあえて使って言葉を強くする方法。
これは具体例を見ればすぐ分かると思う。
例えば、
あなたが好きです。
と伝えるだけでは普通だよね。
特に言葉に強さは感じないと思う。
ただ、これにギャップ法を使うとする。
となると、「好き」の逆は「嫌い」だよね。
この”嫌い”という言葉を使うとグッと言葉が強くなるのだ。
例えば、
嫌いになりたいけど、あなたが好きです。
どう?
普通に”あなたが好きです”っていうよりも言葉が強くなった感じしないかな。
実は、このギャップ法いろんな名言に使われている。
これも本に書いてある事例として、
例えば、オバマ大統領が選挙で勝った時にアメリカの国民に語りかけた名言。
「これは私の勝利ではないあなたの勝利だ!」


という言葉を語りかけた。
これは最初に “私の勝利ではない” という否定の言葉を使ってギャップを演出して強い言葉にしている。
さすがオバマさん!
演説めっちゃうまいし。
多分、優秀なサポートもいるんだろうけど、色々な手法を使っている。



続いて、もう1つだけ強い言葉を作るテクニックを紹介しよう。
②クライマックス法
これは簡単に言えば、
これから話すことは大事ですよ!
クライマックスですよ!
ってアピールする言葉をつけるテクニック。
例えば、
ここだけの話ですが。
これだけは覚えといて欲しいんですけど。
ここが結論ですよ。
みたいな言葉。
残念なことに、人間は長い時間集中できない頭の構造になってしまってる。
なので、こういうテクニックを使って自分の伝えたいことを相手の集中をしっかり集めて、相手の頭の中に刻み込む。
これはブログでも動画でもそう。
ダンスシーンではレッスンにも応用可能。
特にキッズなどは集中力が短いので、
「ここが1番重要だからね!」
と引き付けたりとか。
もちろん大人クラスでも、レッスンの流れを作る上でメリハリが付きやすくなる。
サラリーマンの人なら、誰かにプレゼンする時に必ず使ってるテクニックだと思う。
これらは簡単に使えるテクニックなのに、仕事のパフォーマンスが結構大きく変わるものなので、是非あなたも活用してほしいと思う。



ということで、
今回は佐々木圭一さん著者
という本について書いてみた。



【伝え方が9割】相手の心を動かしYESを引き出すのまとめ
では今回ボリュームがあるので、冒頭からおさらいしてみよう。
まず、
伝え方を変えると仕事の中身が大して変わってなくても、その成功率はぐっと上がる。
なら、そのテクニックを知らないと損!
みたいな話を冒頭で書いた。
続いて、
本題の良い伝え方の基本ルールについて。
自分の頭の中をそのまま言葉にするのはだめ。
伝える相手の頭の中を想像して、自分の言葉を変換してあげよう!
こんな内容だったよね。
それを変換するテクニックとして、
●相手の好きなことを活用する
●逆に嫌いなことを活用する
●選択の自由を与える
みたいなものがあった。
最後に実践編として、
伝える時に、どうすれば相手の心を動かす”強い言葉”に変換できるか?
という内容も書いてみた。
やはり、この本の著者である佐々木圭一さんは伝え方プロ中のプロ。
書かれてる内容が面白く読みやすい。
この本の伝え方で「仕事」とか「プライベート」で少しづつ結果を積み重ねると、結構人生が大きく好転するんじゃないか?
みたいな考えにも勇気づけられるはず!
お時間ある人は是非全てのテクニックを身に付けてみよう。