今回は
バンスバトルで勝つための「考え方」「練習方法」
について具体的に書いていこうと思う。
ダンサー活動には2つある
プレイヤーとしてのダンス活動は大きく分けると以下の3つに分かれる。
・バックダンサー
・ダンスショーケース
・ダンスバトル
バックダンサーは分かると思うので今回説明は省かせてもらう。
知りたい人はこちらで⬇︎

ダンスショーケース
チームを組んでダンスイベントやダンスコンテストで踊ること。
ソロでも、「お客に魅せる事」が目的ならショーケースとなる。
ダンスバトル
交互に踊りダンススキルで客を湧かせて競うこと。
勝敗はジャッジ(審査員)に判断される。
ショーケースと明確に違うのは「対戦相手と直接対面すること」である。
審査員やお客を湧かすなどはコンテストでも同じだが、競う相手に対して挑発したりできる。
あとは即興のフリーダンスなので個人のポテンシャルで判断される。
まさにダンスで戦う格闘技。
ダンスバトルは70年代のブレイクダンスからストリートで行われていたが、ヒップホップの90年代では全然認知されていなかった。
そもそも日本では「ソロパフォーマンス」自体の意識が低く、せいぜいショーケースのソロパートという考え方だった。
しかし、海外で学んだ意識高い日本人ダンサー達が”ソロパフォーマンスで魅せる“というスタイルをやり出してから広まったと思う。
ダンスバトルはその進化版で、ソロで踊り合いお互いの感性、センス、スキルを出し合い勝敗をつける。
という形になった。
ダンスバトルが一般ウケしない理由
正直ダンスバトルは玄人向け。
ダンスを知らない人は終始「?」で観ることも多い。
勝敗も「WHY?」という感じになるだろう。
特に海外の上手い同士でのバトルでは、
「差がわからない!」
と感じると思う。
なぜなら、ダンスバトルは、
勝敗の優劣が明確じゃないから。
格闘技はポイントやKOなど分かりやすいが、
ダンスは抽象的で審査の個人差も激しい。
これがダンスバトルが一般に認知されず広まらない理由。
とはいえ、この記事を読めば、
ダンス初心者
ダンスに興味がある人
でもダンスバトルを楽しめるキッカケになると思う。
では、早速、
「ダンスバトルに必須なスキル」から説明していこう。
ダンスバトルに必須なスキルとは?
バトルには1つだけ必須スキルがある。
それは、
フリーで踊るスキル
これ当たり前なんだけど、実はフリーで踊れる人って意外と多くない。
ショーで上手く踊れる人でも、
「完全フリーでは踊れない!」
という人もいたりする。
「振付を踊る」のと「フリーで踊る」とでは意識に違いが出る。
ダンスバトルは基本完全自由なので、特にスクールで振付慣れをしている人はフリーダンスが苦手な人も多い。
バトルで踊る曲はDJ任せなので、常にその場で反応できるアドリブ力が求められる。
例えるなら、
ダンス大喜利
といった感じか。
ダンスバトルの勝敗(優劣)は何で決まるのか?
バトルには審査員がいる。
その審査員に「おっ!」と思わせる事が勝敗を決めると考えていい。
そこで審査員はバトルの何を見ているのか?
を書いていこう。
・スキルの差
・クールな音ハメ
・オリジナリティー
・緩急をつけたムーブ
・音の拾い方
この総合力で上回るか、突出したインパクトあるムーブが出るか。
これが勝敗を分ける。
特にレベルが僅差で判断しずらい時は、
「クールな音ハメ1発」で勝敗を決める時もある。
もしダンスが分からない人が楽しむなら、観客の盛り上がりで優劣を判断するといい。
特に海外はリアクションが大きいので分かりやすい。
バトルで観客の反応が分からない時
明らかに観客の空気が傾いていない限りどっちも勝てるチャンスがある。
それは審査員の価値観に委ねられる。
状況を冷静に判断し、
今どちらにポイントが傾いているのか?
あと何を決めれば勝てるのか?
など客観的な状況分析が必要になってくる。
ではダンスバトルに勝つための具体的な要素とは?
について書いていこう。
ダンスバトルに勝つために必要な「考え方」と「スキル」
ポイントをザッと書いてみた。
●動きと表情で喜怒哀楽をつける
●引き出し(オリジナリティ)を多くする
●ストーリー(緩急)を作る
●審査員が予想しない動きとリズム取り
●得意、自信ある動きを伸ばす
●鉄板ネタ、ムーブを持っておく
●服や帽子など上手く使う
以上。
では次は、これらの練習法を1つづつ書いていこう。



ダンスバトルに勝つ為の練習方法
動きと表情で喜怒哀楽をつける
表情もダンスを1ランク上げるポイント。
鏡の前で表情をつける練習をしよう。
特に普段から表情が少ない人はバリエーションを増やすこと。
次に、「表情」と「動き」とリンクさせ感情を表現する。
これは動画で確認すると分かりやすい。
引き出し(オリジナリティ)を多くする
これはムーブバリエーションを増やす事。
動きのバリエーションは練習量、ダンス歴に左右される。
「苦手なジャンル」や「床 (フロアー)を使った動き」など練習し、ダンスボキャブラリーを増やしていこう。
動画などで気になった動きは積極的にトライして、自分に合う動き、合わない動きを判断し取捨選択をする事も大切。
フロアームーブが苦手で無理にやっても中途半端に終わり印象が低い。
得意な動きの精度を上げて、オリジナリティーを加え武器にしていこう。
ストーリー(緩急)を作る
常に同じパワー、テンションで踊らない事も大事。
軽く乗る、音で遊ぶ、音ハメ
大きく動く、不思議系、ステップ系
音を聴きながら、これらパートに合う音で練習しよう。
この音はこのパートだな。
というように、
「音とパートを組み立てるセンスを磨く」
音を感じて瞬時にオリジナルの展開を作れるようにしておこう。
意外性のある動きとリズム取り
単調な動きとリズムでは審査員も観客も飽きてしまう。
常にサプライズを意識しながら踊る事が大事。
例えば、
「トラック(ビート)」と「ラップ」を分けて音を拾う練習。
音を聴いて動きを頭でイメージしながら手を叩く。
普段取らないリズムで叩いたり、不規則なリズムで上半身を動かすなど
リズムの幅を広げる練習をしよう。
変則的なリズムに慣れたら、それを全身で動けるように慣れていく。
そして、”目線を散らす”ことも重要。
上下左右、柔軟に動いて目線を散らせると気を引き付けることが出来る。
これらを駆使してオリジナリティーあるリズム&ムーブを身に付けていこう。
早取りで悩む人にはこの記事⬇︎



身体的優位性を伸ばす
自分の身体的特徴や能力があれば伸ばしていこう。
例えば、
柔軟性、関節外し、パワー、跳躍力
etc
特にこれらは生かしやすい。
海外のダンスバトルは、この身体能力を生かしたダンサーが多いので、自分のタイプに近いダンサーを真似してオリジナルを編み出そう。
鉄板ネタ、ムーブを持っておく
自信のある技やフロアームーブ、サプライズ技は「ここぞ!」
という時に出すとポイントが高い。
特に「音ハメ」で出せると効果的。
音ハメしやすい音源を使い、いつでもハメれるパターンを練習しておこう。
ただし常用すると逆効果なので、出し時のタイミングは注意。
服や帽子など上手く使う練習
ダンスの表現幅を広げるのも大事。
帽子や上着、シャツなどを上手く使って演出アップを狙おう。
これだけで勝てる訳ではないが、効果的に取り入れると客も湧いてくれる。
日常から、電車のつり輪や階段、工事現場のポール、カフェの椅子など街のあらゆる物を使い、踊りのアドリブ意識を持つといい。
服が破れた!
靴脱げた!
こんなトラブルをチャンスに変える練習にもなる。
トラブルさえもクールな対応すれば一気に勝ちに傾く可能性もある。
こちらも、しつこくやり過ぎると逆に寒いので、こちらも出すタイミングが重要。
会場の空気感を読んで。
ダンスバトルの練習に役立つアプリはこれ⬇︎



ダンスバトルに勝つ為の注意点
練習法の次は注意点。
テンションが上がったり、気持ちが入り過ぎると本来の力が発揮できないのはもったいない。
そんな注意すべきポイントを書いていこう。
●同じ動きをやり過ぎない!
●無理に難しいことをしない!
●緩急を付けて音を単調に取らない!
●カッコいいより「面白い」を意識する!
●トラブル時はアドリブを利かせるチャンス!
●相手や客を煽り過ぎたり挑発に無駄な時間を使わない!
●音をしっかり聴く、聴いてから動くぐらい余裕を持つ!



ダンスバトルの具体的な「勝ち方」と「練習法方」のまとめ
最後のアドバイスとして、注意点でも書いたが、
カッコ良さより、いかに面白く表現できるか?
これを意識しておこう。
カッコ良さを意識しすぎると逆につまらなくなり、
面白いムーブは逆にクールになる。
海外のダンサーはこれが上手い。
音で遊ぶ事が非常に大事。
バトルの常連最強ブラザーズ
Les Twins(レ・トゥインズ)


彼らは自身を「コメディアン」というぐらいコメディセンスは重要。
もちろん、それを表現するスキルは必要だ。
音に踊らされている「表面的な型、振付」では心は動かない。
バトルでもショーケースでもパッションを持って踊ろう。


