今回は、最近読んだ本で良かった考え方をシェアしていこうと思う。
その本とは、
この本の著者は複数の会社を創業し、そのうち1社を上場させた経験もある「ふろむだ」さんという人。
真面目な人の頑張りがなぜ報われないのか?
そして、人生をうまくいかせるためには何が必要なのか?
を脳の性質、そして人生のしくみという観点から解説してる本。
オススメの一冊なので是非読んでみて。
自分が評価されない理由とは?
こんなことを考えたことはないだろうか。
なんであいつは俺より評価されるんだ!
俺の方が実力があるのに報われないのはおかしい!
これに対する著者ふろむださんの答えはとてもシンプル
実力主義なんて存在しないから
これをわかりやすく説明するために、
学生と社会人での成功のルールを比較していこう。
学生と社会人それぞれの成功ルール
学生時代
まず学生時代は、ほぼ実力主義。
勉強ができれば試験で点数が取れて、ほぼ自分の実力に合った大学にも行ける。
図で表すとこのように実力が大半を占め、その上に少しだけ運が乗っている形。

社会人
しかし、社会人になると「成功」「失敗」を決める要素は大きく変わる。
まず運が占めるウエイトが増え、実力が占める割合が大きく減少。
そして最後に最も大事になる成功の要素が
自分を凄そうに見せる何か
ふろむださんの言葉で言うと錯覚資産となる。

この錯覚資産があるかないかで人生はイージーモードの神ゲーにもなるし、ハードモードのクソゲーにもなる。
というのがふろむださんの主張。
錯覚資産とは一体何なのか?
簡単に言うと、
自分をすごい人だと見せてくれる”何か”
例えば、
・売上を半期で70%上げたという数字的な実績だったり
・大手企業の営業部長という肩書きだったり
・Twitter のフォロワー数1万人だったり
など
たとえそれが自分の実力ではなく、同僚や部下や顧客または運とタイミングのおかげで達成できたとしても、それが錯覚資産となる。
しかし、なぜ錯覚資産がこれほど重要なのか?
それは人は無意識に直感で人を判断するからである。
例えば、
1974年にカナダで大規模な選挙が行われた。
そして、この選挙を調査したところ
イケメンの政治家たちの票がイケメンじゃない政治家の2.5倍獲得したことが分かった。
これはイケメンが人気という当たり前の結果でもあるけど、
重要なのはそこではない、
イケメン政治家に投票した人たちの73%は、投票したのはイケメンだからじゃないと思い込んでいた。
ということ。
つまり、
イケメン=仕事ができる
という、
自分が気付かないうちに思い込み変換されていたのである。
イケメンという特徴が、その人を優秀な人と直感に変換される。
そして優秀(全体的に優れている)というイメージを持ってしまうと、その候補者の「人柄」「政策」なども全て優れているように見えてしまう。
その結果、イケメンの圧勝につながったという仕組み。
これって、芸能人を立候補させたり、話題のセクシーポエマー政治家も同じ。
有名だから、少しイケメンだから何となく仕事できそう。
と思われる。

服も同じ。
何を着てもオシャレに見える人。
何を着てもオシャレに見えない人。
実際にこのような人が自分の近くにはいる。
お洒落な人が「しまむら」の服を着ても、なんかオシャレに見える。
逆にダサい人がラグジュアリーブランドを着てもダサく見えてしまう。
このように、そう見えてしまう(錯覚)というのはそれだけで有利に働く。

これはイケメンや美女に限った話ではない。
先ほど説明した錯覚資産についても全く同じ。
例えば、
とある起業家が1つのサービスをヒットさせたとしよう。
そうすると多くの人はこう考える。
このサービスがヒットしたのは、この人が優秀だからに違いない!
そのため彼が次に出したサービスが実は”ダメダメ”だったとしても、周りの人は「ヒットする可能性が高い」と錯覚してしまう。
その結果、勝ち馬に乗りたい人が周りに集まる。
多くの優秀な人材が集まり、資金も集めることができる。
そして優秀な人材がサービスを改善していき、資金もあるから改善を何度も繰り返せる。
過去1度の成功が、次の成功確率を何十倍も何百倍も高くさせ確率が高い状態で新たな成果を得ることができる。
それがまた大きな錯覚資産となり次の成功確率も上がっていく。
このような上昇サイクルになる。
しかし、こんな人もいるかもしれない。
「実力を伸ばさずに錯覚資産で成功するなんて卑怯だ!」
でも実は、実力を伸ばすために最も重要なのが錯覚資産なのである。
まず実力とは一人で効率よく伸ばせるものではない。
良い上司、同僚、部下、良いポジションなど「良い環境」に恵まれ初めて順調に伸びていく。
良い環境を手に入れるには?
これは実力より錯覚資産があるかどうか
が重要。
例えば、
あなたが上司だったとして
・自信なさげで頼りがいがない部下
・何かわからないけど自信があり凄そうな部下
だったら後者に大事な仕事を任せたいと思うだろう。
簡単に言うと、実力があるから良いポジションが手に入るのではなく、
実力があると周囲が錯覚するから良いポジションを手に入れられる
仮に現段階では、凄いと勘違いされてるだけの凡庸な人材でも、
先輩から丁寧な指導を受け、重要なプロジェクトを任され続けたら、2年後には誰よりも実力がついていると想像できる。
そして、
良い環境を得る。
実力をつける。
そして成功する。
これらのために錯覚資産は必要不可欠だということがわかったと思う。
実力が低い状態で錯覚資産を作るには?
「でも実力が乏しい状態で、どう錯覚資産を作ればいいのか…」
こんな疑問が湧くと思う。
これに対する一番簡単な答えは
色々なことに小さくかけること
錯覚資産になりそうな仕事や役割に積極的に手を挙げていく。
そこでチャレンジし、小さくてもいいから錯覚資産を手に入れる行動を起こす。
そうするとサイコロと同じで、何度も振り続けるうちに自分が出したい目が出ることがある。
そして、たまたまうまくいって錯覚資産を手に入れたら、それを使ってより良い環境を手に入れる。
そこからさらに大きな錯覚資産を目指す!
という流れ。
なので、
「まだ実力がないから…」
と尻込みをして、簡単な仕事をこなすのではなく
「自分がなんとかするんで!その仕事任せてください!」
と手をあげたり、
こんなん誰がやってても数字出るだろう。
という「勝ち馬案件」は全力で受ける。
こんな感じで、
まずはサイコロを振る回数を増やすこと
これがとても重要。
そうすると、その錯覚資産により次の成功確率が少し上がり、
それを続けることで、今の自分では想像もつかない大きな挑戦の成功確率が上がるだろう。
なので、
是非この本を参考に色々なことにチャレンジしてみてほしい。
この本を簡単にまとめたけど、大事なエッセンスは他にも沢山ある。
特に、錯覚資産のような思考の錯覚は、逆に自分の判断も鈍らせる可能性もある。
なので、
「自分自身や自分の決断が惑わされない方法論」
なども、とても参考になるぞ!