今回は、
現役プロダンサーが実践している振り覚えの7つのコツ!
を紹介しよう。
振り覚えに悩んでいる!
振り覚えのレベルを上げたい!
覚える振りが長い!
という人は必見の内容となるはず。
今回紹介する方法は、昔から付き合いのある現役ダンサーが実践している方法。
このダンサーは有名アーティスト現専属ダンサーであり、有名K-POPアーティストの振り付けや演出もしている。
さらにクラブイベントでもチーム活動をしており、メジャー・アンダーグラウンド問わず物凄い幅の仕事をこなしているダンサー。
最近このダンサーと飲む機会があり、懐かしくダンスの話題になった。
その時に話した内容が「これはブログの参考になる!」と思ったのでシェアしよう。
以前ツイッターにも書いたけど、この意識を持つと振り付けに対して1ランクアップするぞ。
芝居で「セリフを入れる」てある。大概の俳優は「セリフを覚える」とは言わない。
この入れる、覚えるの違いは表面的に言うか、役になり切って言うかの違い。
ダンスで「振付を覚える」と言うけど本来なら「振付を入れる」が正解。
シンガーも同じ「歌詞を入れる」。
この意識でグッと表現に差が出る。— REaaaL (@reaaal_dance) August 14, 2020
ただ、振り付けの覚え方に正解はないので、あくまでも参考にしてほしい。
まだ振り覚えのやり方がよく分からないダンサーのヒントになれば嬉しい。
①とにかく「自分は覚えられる!」と信じる
いきなり精神論!?
と思われるかもしれないが、とても重要。
振り付けの量が多いと
「こんなの覚えられない!」
とプチパニックになってしまう人がいる。
でも、自分で”覚えられない”と思ってしまったら絶対に覚えられない。
まずはとにかく「自分は覚えられるのだ!」と思い込む事が大切。
覚える前の、心と頭の準備運動みたいなもの。
②まずは冷静に全体を目で観て確認する
よく、自分の振り付けだけに注目する人がいる。
もちろんそれでも構わないけど、自分のパートに注目する前に!
まずは1度、冷静に全体を把握(確認)する事をおすすめする。
振り付けというのは、当たり前だけど自分のパートだけで成り立っている訳ではない。
この当たり前の事が、
「自分の振り付けを何とか覚えなきゃ!」
と焦っていると見えなくなってしまいがち。
まずは自分のパートを忘れて、冷静に振り付けや演出を確認して「曲・ストーリー・展開の流れ」を理解する。
ダンスを始めたばかりの人は、特に重要なので覚えておいて損はない。
ここで振り付けの全体構成をしっかり掴んでおくと、振り付けも覚えやすいし、振付師、インストラクターからの指示やダメ出しも理解しやすくなってリハもスムーズに進む。
③音源・構成を確認する
「よし!いよいよ振り覚え・・・」
といきたいところだけど、焦ってはいけない。
振り付けはテスト勉強のように暗記しようとすると、なかなか覚えられない。
なので踊る音源の抑揚、動き方、構成を連動して覚える。
その時に大切なのは、
「自分の振りは”曲の歌詞””メロディー””チーム構成”によって引き出されている」
という事。
例えば同じ振り付けでも、
アップテンポのテンション高い曲
バラードなどしっとり系の曲
では振り付けの踊り方がずいぶん変わってくるよね。
動き(振り)は同じなんだけど、
「アップテンポのテンション高い曲」
では体全体を使って多少荒くても盛り上げる。
「バラードなどしっとり系の曲」
では指先まで意識して感情込めて踊る。
など音楽やシュチュエーションで使い分ける必要がある。
これは単純な例だけど、振り付けはこれが複雑に入り組んで出来ている。
さらに歌詞やフレーズ、移動構成が自分の振り付けのヒントになっているわけだ。
なので振り付けを覚える時は、単に”動き”として覚えるより、感情や構成関係を理解しながらの方が絶対に覚えやすい。

④動きながら覚える!
さて、振り付けを理解したらいよいよ覚えに入る。
その時にオススメなのが「とにかく動きながら覚える」という事。
頭の中だけで覚えようとしても、いざリハで動き出そう!
と覚えたはずの振りを忘れてしまう…。
まぁ当たり前だよね。
ダンスは動きながら覚えるのが基本。
いわゆる「体が覚えている」状態になるまで慣れさせることが大切。
動く練習量次第で”頭で考えなくてもが出てくる”早さが変わってくる。
ここでジャンルは違うけど役立つ言葉を紹介しよう。
この方は関口存男さん。
ドイツ語学者で青山杉作さんらと共に劇団「踏路社」を立ち上げ、新劇界に多大な功績を残した。


彼は著書『素人演劇の実際』の中でこう書いている。
「演劇の台詞と動きの関係は、音楽で言う歌詞とメロディの関係に似ている。
歌詞は忘れてもメロディは忘れないように、台詞は忘れても動きは忘れない。」
これは自分も経験があって、ステージで頭が真っ白になっても体が動きを覚えているとポンっと次の振りがが出てくることがある。
「覚えてから動こう・・・」
と頭で覚えようとして、なかなか身にならない人も多いかもしれない。
音楽とダンスはセットなのだ!
曲と振りをセットにして最初から動いてしまった方が実は覚えやすい。



⑤「脳内シミュレーション」で思い出す練習をする
「よし覚えた!」
と思っても、また忘れてしまうのが人間。
なので、大切なのは「思い出す練習」をする事。
「思い出す」練習はすればするほど、覚えた振り付けが定着していく。
家ではスタジオのように大きな音を出したり、ドタドタ練習する事が難しい思う。
そんな時はぜひ「脳内シミュレーション」をしてみて欲しい。
その時に、ただ自分の動きだけを頭の中でイメージするだけでは効果半減!
以下のポイントを意識しよう。
●ステージの状況
●メンバー、全体の動き
●自分の動きと感情
これは、
「実際にステージに立っているかのように」
思い浮かべてシミュレーションする。
すると不思議!
しっかり頭に振り付けが定着してくれる。
更に、
「自分が観客だったらどう見えているのか?」
この客席から見る脳内シュミレーション癖をつけると、振り付けだけでなく「曲の魅せるポイント」や「動きによる表情、表現」など、自分の理想も一緒にイメージできるので一石二鳥。
ただし・・・!
脳内シミュレーションの注意点!
自分のイメージを固めすぎると先生や振付師の指示に従えなくなってしまうので、注意が必要!
あくまでも指示に合わせられる余白も残した上でシミュレーションしておこう。



もし上手くシミュレーション出来ない場合
スポーツと同じで経験を積むと「ステージのカン」のようなものが鍛えられる。
だんだん余白を残すシミュレーションの仕方が分かってくる。
逆に経験が浅いとなかなか掴めない感覚なので、まずは「自分で固めすぎない」と頭の片隅に置いてチャレンジしてみよう。



⑥振り付けを自分のものにする
ようやく振り付けを覚えたらOK!
・・・ではない。
振り付けを覚えただけでは、動きを扱う事は出来ない。
例えば、
学生の勉強でもテスト前に単に「覚えただけ」の知識はその時だけのもので役立たない。
しっかり理解して「自分のもの」にした知識はずっと覚えていたり、応用問題が出た時にその知識を使って答えを導き出したり出来たはず。
覚えた振り付けは「自分のもの」にしなければいけない。
単に「暗記した」だけの振りは、演出や曲、パートが変わって違う動き方を指定されたり、ステージ上で何らかのトラブルが発生した時にビックリするぐらい”頭が真っ白”になってしまう。
もし、リハーサル中に悩む事があったら、振りを覚えた後でも、何度も「脳内シミュレーション」をしておく事が重要!
振り付けを「自分のもの」にしてしまえば、ステージは怖くないし本当に楽しくなるだろう。



⑦本番がある
振り付けを覚えたいと思っている人の中には、
●実際にステージの本番が決まっている人
●本番はないけど趣味、部活、レッスンで振り付けを覚える人
がいると思う。
本番が決まっている人は、振り付けを覚えないと大変な事になってしまう責任があるので、意外と覚えられる。
やっかいなのは、趣味、部活、レッスンなどのために振り付けを覚えている人。
一緒にレッスンを受けている仲間が振りを覚えていなかったり、何より、
お客様がいない=責任がない
ので、どうしても甘えが出てしまう。
なので、レッスンも「常に本番」という意識を持つ事。
それが難しければ、家族や友人に「この日までに覚えるから、見て!」と宣言して自分の本番を決めてしまうのもアリかもしれない。
人間は、やっぱり誰かの目の前で演じる「本番」という期限を設定すると、そこに向けて頑張れる。






現役プロダンサーが実践する振り覚えのコツのまとめ
今回はダンサーであれば必ず悩む
「振り付けの覚え方」についてコツを書いてみた。
「あんなに長い振り付け、どうやって覚えてるの!?」
と言われる事もあれば、
「どうしても振り付けが覚えられないです・・・」
と相談される事もある。
ダンスをやりたい以上、振り覚えからは逃げられない。
振り付けを覚えるのは確かに大変だけど、1度覚えてしまえば自由に表現できるので、ダンス(スタージ)が一気に楽しくなるはず!
自分も、振りが全然覚えられなくて悩んだ事もあった。
でも、そんな自分でも試行錯誤を重ね、ちゃんと出来るようになった。
なのでコツを掴んで頑張れば、絶対覚えられるようになる。
自分の経験が、少しでも振り付けで悩んでいる人の参考になれば幸いである。
“ダンス未経験・初心者”に
おすすめ記事をまとめたよ⬇︎