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【最強のチーム作り】組織を導くリーダーの成功理論

今回は

世界最強チームの1%の成功理論

というテーマで書いていこう。

弱小チームから世界最強になったチームイネオス

この法則が一躍有名になったのが、

チームイネオス(旧名チームスカイ)
というロードレースチームの成功。

 

チームイネオス

彼らは過去4年連続でツールドフランスを優勝している伝説のチーム。
サッカーで言えばロナウドがいた頃のレアルマドリード。
野球ではイチローがいた頃の日本代表みたいな感じ。

しかし、このチームイネオス。
以前はロードレース大会の笑い者だった。

1997年以前、100年間のオリンピックの歴史の中で金メダルの数はたったひとつだけ。
そんな弱小チームの漫画のようなサクセスストーリーと、彼らが成功するために使ったと言われる方法について話していこう。

伝説はある男との出会いから始まる

チームイネオスの伝説はある男との出会いから始まった。

彼の名前はデーブ・ブレイルズフォード

ロードバイクの経験はもちろん、MBAを持つほど経営学に精通した人物であった。

 

デーブは選手として三年間走った経験がある。
しかし早い段階で「自分はツールドフランスで勝てない」ことに気がついた。

フランスでは言葉が話せないこともあり、孤独を紛らわせるようにトレーニング理論や栄養学、スポーツ生理学についての本を読み漁り、次第にそれらの虜になっていった。

 

短い選手生活の後、大学でスポーツ科学とスポーツ心理学を学んだ。
その後シェフィールド大学でMBA(経営学修士)を取得、再びフランスへ戻り、大好きな自転車に関わる仕事を始めた。

そんな彼はチームの監督に就任した際、このように言った。

 

5年以内に我々はツールドフランスで優勝する。

 

これが当時どれほどありえなかったかと言うと、

今のサッカー日本代表が2022年と26年のワールドカップで優勝する。

と宣言するようなもの。

 

しかしデーブには勝算があった。
彼がMBA課程で習った「ある法則」を使えばチームは劇的に改善するとわかっていたのだ。

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最強チームに変えた1%の法則とは?

マージナル・ゲインの法則

<通称> 1%の法則

 

これがデーブが用いた「ある法則」である。
この法則で、まず大事になるのが目標の分解

例えば、
あなたが会社員として成功したかったら、ただ単に残業時間を増やせばうまくいくわけではない。
なぜなら、仕事の結果はいろんな要素が欠け合わさってできているから。

 

いいチームは人間関係から始まるぞ!⬇︎

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あなたが成功するためにする1%とは?

例えば、

 

  • 取引先の印象を良くするために見た目を清潔にする。
  • ランチ後に眠くなってしまうからGI値(食後血糖値の上昇度を示す指標)が低い食べ物を食べる。
  • 通勤ラッシュで疲れて効率が下がってしまうから、いつもより早く出社してみる。

 

という風に何か1つを劇的に変えるのではなく、結果に繋がる複数の要素を少しずつ改善すること
そして、この1%の改善を毎日続けることで1年後には単純計算で38倍の結果になる。

これがダンスであれば、

 

  • 怪我防止と柔軟性のために毎日ストレッチをする。
  • 毎日1つ新しいムーブを練習する。
  • 体が重くならないようにレッスン前は食事に気をつける。

 

など、今できる1%を改善し継続することが大切

というのがマージナルゲインという考え方。

もちろん現実はこんなに単純ではない。
しかし、成功するには細かい改善を繰り返すことが唯一の方法というのがデーブの考えだった。

なので彼はマージナルゲインの法則をスポーツチームのマネジメントにも応用することにする。

 

彼はまず、

ツールドフランス優勝

という途方もない目標を設定した。
そして、それぞれの要素を少しずつ改善していく。

・タイヤの摩擦係数
・ウェアの快適さ
・サドルの高さの測り方
・飲み物に応じたボトルの色の変更

など、道具の改善はもちろん特注のマットレスと枕の義務化。
さらには、手洗いの徹底や握手の禁止。

このような細かいところまで、選手のコンディションのためにあらゆることを改善していく。

 

その結果…

5年でツールドフランス優勝する。
と宣言して笑われたチームイネオスはなんと、

3年経たずして優勝を果たしてしまう。

 

のちにデーブはこう語っている。

僕はレースで勝ったことがなければメダルを取ったこともない。
僕の専門は「人を勝たせる」ことだ。

つまり、僕の学んでいる領域は「どうやって人の力になるか」なんだ。
選手の力を引き出す”コーチやスタッフ” の力を発揮させる為のサポート。

僕の仕事はその為の環境を作り、自分に何ができるのかを日々考え続けることなんだ。
なぜならチームというのは作って終わりの”静”的ではなく、常に動き変化している”動”的なものだからだ。

そのため毎年異なった計画が必要で、コピペは決して通用しないんだ。

 

成功は1つの大きな出来事。

と捉えがちだが、実際は小さな1%の積み重ねである。

ということがこのストーリーからの学び。

もちろん戦略を立てず、むやみやたらに努力すれば1%が重なって成功する。
ということではない。

チームイネオスが手洗いを徹底させた理由

何日間も体力の限界で走り終わった選手は免疫が低下する。
そこで体調を崩すことを避けるためである。

こんな一見当たり前のことを明確な目的を持って実行する
これが重要なのである。

なので、

 

成果を出すために必要な要素を見極める。
その様子を1%ずつ改善していく。

 

この2つを意識して日々行動してみよう。

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