今回は、
ドレイクがヒットを生み続ける理由とは?
「Toosie Slide」から学ぶファンを巻き込む戦略!
について書いていこう。
愛されキャラのラッパー「ドレイク」

彼のクールでユーモラスなリリックや動作がすぐに話題となり拡散される。
これはヒットの作り方を熟知しているとも言える。
2015年にリリースした「Hotline Bling」のパフォーマンス。
そして、2018年の大ヒット「In My Feelings」をフィーチャーしたダンス・チャレンジも記憶に新しい。
そんなドレイクが、新曲「Toosie Slide」をドロップした時のPRの話をしよう。

「Toosie Slide」トレンド・メイクPR手法
MVと共に発表されたドレイクの新曲のタイトルは「Toosie Slide」。
ビートを手掛けたのは、「Life Is Good」や、トラヴィス・スコットとドレイクによるヒット曲、「Sicko Mode」などをプロデュースしてきたOZ。
特徴的なのは、そのフック。
「It go right foot up, left foot, slide / Left foot up, right foot, slide (右足を上げて、左足をスライド、左足を上げて、右足をスライド)」
「Don’t you wanna dance with me? No? / I could dance like Michael Jackson (Jackson)(俺と踊りたくない?まるでマイケル・ジャクソンみたいなダンスも出来るんだけど)」
と、ドレイク自らダンスのムーヴを指南してくれる内容になっている。
しかも、マイケルの名前まで引用w
ドレイクの超豪邸(自宅)で撮影されたMVでも、歌詞通りのダンスを披露している。
しかも顔には大きなマスク、そして手にはグローヴをはめた状態。
そう、この曲は「コロナ禍の自主隔離中、みんなで踊ろう!」というドレイクからのメッセージが込められた新曲なのだ。
しかも、Tik TokやInstagramなどの動画と相性のいいソーシャルメディアで発信。
さすがトレンド・メイクの魔術師たるドレイク。



ドレイクの強力な助っ人ダンサーとは
今回、ドレイクには強力な助っ人がいる。
その名は、「トゥーシー(Toosie)」
新曲のタイトルにもなっている。
トゥーシーは、ヤング・サグ「Stoner」に合わせたネイネイ・ダンスで有名になったアトランタ出身のダンサー。
かつて、ドレイクとフューチャーによるコラボ・ツアー「Summer Sixteen Tour」にも同行し、フューチャーにイケてるムーヴを教えた経験もある人物だという。
ドレイクは曲が完成する前のデモ段階で「Toosie Slide」のフック部分をトゥーシーに送り、
「この曲に合うダンスを考えて欲しい」
とDMで直接依頼したそう。
それを受け取ったトゥーシーとエイヨー&テオ、そしてハイ・キーらダンサー仲間たちは、それぞれのアイデアを組み合わせて、約45分でこの「Toosie Slide」のダンスを完成させたとのこと。
このダンスを気に入ったドレイク。
わざわざトゥーシーの名前を楽曲のタイトルに加えた。
そして、トゥーシーは「Toosie Slide」がリリースされる3日前。
仲間たちとともに「Toosie Slide」を踊ってみせる動画をInstagram上にポスト。
もちろん、ドレイクもそこにタグ付け。
すると、いきなりフックだけお披露目されたドレイクの新曲とそのダンスにSNSは大騒ぎ!この大反響にドレイクも満足。
こうして、新曲「Toosie Slide」が発表された。
これが「Toosie Slide」PRに一役買った動画⬇︎
うーん。ダンサーとは思えない成功臭がプンプンする家の広さ、テレビもデカいw



リリース後の反響
さすがというべきは、リリース後の反響だ。
「Toosie Slide」がリリースされてからわずか2日で、Tik Tok上では、「#ToosieSlide」のハッシュタグがついた動画が10億回の再生を記録したとのこと。
これは、Tik Tok史上最速の音楽トレンドとなるらしい。
同ハッシュタグの関連動画も合算すると合計で30億回以上の再生回数にものぼるとのこと。
フックでわざわざ踊り方をレクチャーするとは、なんてあざとい…。
と思うほどの戦略だが、見事、ドレイクの狙い通りブレイク成功した。
そして、記録を破ったのはTik Tok上だけではない。
「Toosie Slide」はビルボードのシングル・チャート上でも初登場1位を獲得。
これで、ドレイクは「God’s Plan」、「Nice For What」と初登場首位楽曲が3つ並んだことになり、これはマライア・キャリーの記録とタイ。
そして、男性ソロ・アーティストとしては史上初の記録となる。
このようなドレイクのメイク・ムーヴはエンタメ業界ならずとも参考になると思う。
是非、参考にしてみて欲しい。
Toosie SlideとPPAPの意外な関係(おまけ)




