今、ビンタで話題の漢!
ウィル・スミス。
本年度グラミー賞で奥さんをジョークのネタにされ、コメディアンのクリス・ロックを平手打ちした件で盛り上がったのは記憶に新しい。
Watch: Will Smith slapped Chris Rock onstage at the Oscars after taking offense to a joke he told about Smith’s wife, Jada Pinkett-Smith https://t.co/Or2veMdKpb pic.twitter.com/Ed7XmDDsvU
— TIME (@TIME) March 28, 2022
このウィル・スミス、今では超有名俳優だが、元々はラッパーとしてデビューしていたのはご存知だったかな?
Fresh PrinceというラップネームでDJ Jazzy Jeffと共に活動していたのだ。
今回は、ウィル・スミスがラッパーから俳優へサクセスし人生を変えるきっかけとはなんだったのか?を書いていこう。
そして、「チャンスを掴む」とはどういう事なのか。
あなたの人生のきっかけになれば幸いである。
チャンスを掴んだきっかけは彼女の言葉
彼はラッパーとして売れた後、若さもあって実はお金を使い果たしてしまったのだ。
その状況を救ったのが今から紹介するNBCのコメディドラマである。
「The Fresh Prince of Bel-Air(ベルエアのフレッシュ・プリンス)」というNBCのシチュエーション・コメディで主人公に抜擢され、俳優としてのキャリアをスタートさせ落ち目を再建させた。
ドラマ内容はこうだ。
「フィラデルフィアで育ったやんちゃなフレッシュ・プリンスが、喧嘩に巻き込まれたことがきっかけで、カリフォルニアの高級住宅街、ベルエアに住む叔母さん家族の家に移り住むことになる」
成功と堕落
ウィルとジェフはスマッシュ・ヒット「Parents Just Don’t Understand」をリリースし、金持ちになってグラミーも受賞した。
アルバムは3×プラチナ認定され、バイクや車を買って、アトランタのGucciストアに、
「友達と行ったら貸し切りにしてもらえる?」
など電話するようになっていた。
本人曰く、「今では笑えるけど、相当アホなことだ」
と言っている。
しかし、次のアルバムが失敗だった。
「ダブル・プラチナではなく、ダブル・プラスチックって感じだったよw」
とウィルはジョークを言っているが、当時彼はほとんどのお金を使い果たしていた。
税金が払えず、IRS(アメリカ合衆国内国歳入庁)に購入したバイクや車などの財産を没収され、ウィルは完全に無一文になってしまったのである。
彼らは当時19歳であったため、税金のことを考えずに、使い果たしてしまったらしい。
当時のことをウィル・スミスはこう言っている。
ウィル:
有名で、貧乏って最悪のコンビネーションなんだ。
だってまだ知名度はあって、人々に気が付かれるんだけど、気が付かれるシチュエーションが普通にバスに乗ってたりするときなんだよね。そういうときに「これにサインして」と頼まれるものは、ヤバいものばかりなんだ。笑
「わー私の赤ちゃんにサインして!」とか。
「えぇ…これマーカーだし赤ちゃんにはサインできないよ…」って伝えたら、
「大物になりすぎて私の赤ちゃんにサインできないってか?気取ってんの?」とか言われたこともある。まぁ、だから赤ちゃんにサインしたんだけど。
(したんかーい!)
このように「有名+貧乏」がいかに最悪のコンビネーションかを語った。
300万枚売るレベルのラッパーが、公共機関に乗っていると、そりゃ多くのサインを求められるよね。
サインしたものの、中でも印象的だったのが赤ちゃんだった。
そんな彼の人生を変えるきっかけとなったのが、当時の付き合っていた彼女である。
彼女の助言を聞いたWillは、非常に面白いシチュエーションに巻き込まれていく事になる。
ウィル・スミスを救った彼女の言葉
ウィルは当時の彼女にこう言われた。
「このまま毎日家にいるだけだとヤバいよ!何かしてきなさい!」
ウィルは返した。
「何かってなんだよ!」
彼女
「なんか人が集まって、色々やってる場所に行きなさいよ!」
ウィル
「どこで色々やってるんだ!?」
彼女
「アーセニオ・ホール・ショーに行きなさいよ!」
ウィル
「アーセニオ・ホール・ショーに行って、その辺に突っ立ってろってか!?」
彼女
「そうよ!」
ウィル
「そんなのアホだろ!」
(アーセニオ・ホール・ショーはコメディアンのアーセニオ・ホールによる人気トーク番組)
こんなやり取りがあり、彼は彼女に言われるがまま、特に考えもなくアーセニオ・ホール・ショーに行ったらしい。
そこで彼はベニー・メディナというワーナー・ブラザーズのA&RのVPに出会ったのだ。
そして、その出会いが全てを変えることになった…。

ウィル:
俺はベニーに出会って、彼は番組のアイディアを俺に話してきた。
でも俺は俳優じゃないし、「そっか。それはクールだね」という感じだった。そこで彼は「クインシー・ジョーンズと一緒に番組をプロデュースするから、彼を紹介したい!」
と言ってきたんだ。
クインシー・ジョーンズ
音楽プロデューサー、作曲家、編曲家。マイケル・ジャクソンと共同プロデュースしたアルバムにて売上世界一のギネス記録保持者。

そしてウィルはクインシーの家に招待をされ、俳優、アーティスト、政治家などの著名人に囲まれ、クインシーは言った。
「君のMVを見て気に入ったよ!君のラップネームはなんだっけ?」
ウィルは答えた。
「The Fresh Princeって呼ばれてるよ」
それを聞いたクインシーは、
「いいね!番組の名前はそれで決まりだ!」
といきなり番組の名前を決めた。
彼はボツになったパイロット版の台本を渡して、
「今から家具を全部片付けるから、10分ぐらいこれを読んだら、全員呼んでオーディションを開催しよう!」
と言ってきた。
そして、彼の家には家具を動かす人たちが沢山いて驚いたという。

いつやるか?今でしょ!
クインシージョーンズを紹介され、彼の家に訪問したウィルスミス。
そんな彼を待ち受けていたのは、数々の著名人たちであった。
そんな中で、クインシーがガツガツ前に進め、番組の名前も決まってしまい、
それだけではなく、なんとその場で台本を読み、いきなりオーディションを開催すると言う。
そんな事態に巻き込まれたウィルはさすがに彼を止めた。
ウィル
「俺は演技なんてやったことないし、準備もできてない。
ちょっと待って…準備ができてないよ」
と伝えた。
クインシーは言った。
「何が必要なんだい?言ってごらん」
ウィル
「一週間ぐらい時間がほしい」
クインシー
「あーそうだね。一週間あるといいね。
今ちょうどNBCの代表がいるだろ?彼に来週のスケジュールを伝えておくよ。
そしたら何が起こるかわかるか?
予定していた日に、何か大事な用事が入って、リスケしないといけなくなるんだ」
ウィル
「あぁそうか…んじゃ3週間後とかは…?3週間後とかならいけるよね?」
クインシー
「あーそうだね!3週間後でもいいね…。
それか腹をくくって今から10分やり遂げて、この10分で人生の全てを変えるか?」
ウィルはクインシーにこう言われ、「どうにでもなれ…やってやるよ…!」となりオーディションを最後までやり遂げた。
そして拍手が起こり、クインシーはNBCの代表にウィルの演技を気に入ったかを確認した。
そして、クインシーはその場で代表の弁護士に言った。
「おい弁護士!今から契約書を作るんだ!」
ウィルは思った「クインシーレベルになると他人の弁護士にも命令するのか…スゲェ」
当時、クインシーは酔ってたらしいが弁護士たちは外に駐車してあるリムジンの中で、番組の契約書を作成し始めた。
クインシーは窓から弁護士たちに「分析しろ!でも停滞するな!」と叫んでいた。
この人はどうやってこんな感じで「Thriller(スリラー)」を作ったんだ?とウィルは疑問に思ったらしい。



このストーリーから学べること
このストーリーから学べることは、
「機会は引き受けること」
「彼女の言うことをちゃんと聞こう」笑
という事。
ウィルは演技の経験がなかったので「台本を覚え、オーディションに参加するまでに1週間ほしい」とクインシーにお願いしたが、クインシーは、その「瞬間」と「機会の力」を信じていたのだろう。
NBCの代表や、ここまでの業界人が一箇所に集まる機会はそう実現しないことを知っており、その「瞬間」を1回でも逃したら、次いつその機会がくるかわからない。
クインシーはそれを重々に承知していたので、彼の言葉は非常に印象的である。
人は物事を慎重に考え、先延ばしにしてしまいがちだが、
「腹をくくって今から10分やり遂げて、この10分で人生の全てを変えるか?」
と言うように「自分が上手くできないかも知れない不安」に対して、
リスクを取るのか?
どちらのリスクがチャンスを掴めるか?
ということを考えさせられるストーリーだろう。



そんなクインシーは幼い頃、ギャングスターになりたかったという。
クインシー:
12〜13歳の時に作曲を始めて、目から血が出るまでピアノを弾いたよ。
何故なら、成功するためには準備が必要なんだ。
私の中にあった唯一の恐怖は、その機会を逃してしまうことだったからね。フランク・シナトラから突然電話がかかってきた時でも大丈夫なように、必要なものをすべて整えておきたかったんだよ。
準備は常に万端じゃないと。
彼は単にその機会とタイミングの重要性を説いているだけではなく、
「その機会がいつ訪れてもいいように、準備しておく」
ことの重要性を語っている。
もちろん人間はそんな上手くできていないので、「実力不足だった…チャンス逃した…」というシチュエーションも多くあるだろう。
しかし、「逃しても、次のチャンスのために動き続ける」ことが重要である。
彼も何度もチャンスを逃し、その度に前に進んできた。
逃したというよりは、その機会をバネにして次に繋げる事が大切。
今回のエピソードを見て、クインシーがいかにして「今」から繋がる「未来」を見据えているか、そしてウィル・スミスがいかにその哲学を学びスーパースターになったか、ということが伝わったと思う。
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