一所懸命に努力しても報われない…。
なのに、周りの人たちは、大した努力もせず結果が出ている。
そんな理不尽な思いをすることが当たり前の時代になってしまった。
YouTuber、ライバー(ライブ配信)、インフルエンサーなどはいい例だろう。
あなたが真面目に一生懸命努力したとしても、必ずしも”結果に結びつかない“ことは、どの世界でも良くあると思う。
世界の情報が簡単に手に入り、様々なコンテンツサービスが増え便利になった反面、稼ぎ方や成功プロセスも多種多様になり、
「いかにラクに楽しく稼ぎ成功できるか?」
が、より明確に体現できる世の中になったのは間違いない。
開催中の北京オリンピックを見ても、4年間の血と汗の地道な努力がちょっとした運・不運によって、想定外の結果になることが、よくわかると思う。
ショートトラックで疑惑の判定続出 “被害者”の怒りよそに…中国国内では「この審判は使える」<gooニュース>
努力が結果に結びつかない理由
実は、努力が結果に結びつかない大きな理由があるのである。
その理由とは、
「何をやるべきか」
よりも
「どこにいるべきか」
この「ドコ」の選定が遥かに結果に影響するのである。
例えば、
暗号資産(ビットコインなど)で巨額の富を得た人たちがいる。
その多くは、血のにじむような努力をしたとは思えない。
ただ自分の資産を円預金ではなく、ポッと湧き出た怪しげな「ネット通貨」を信じ、自分のお金の居場所として決めたことが全てなのだ。
確かに、
「どこにいるべきか」という情報収集能力。
自分を信じリスクテイクする胆力と行動力。
これらの点では卓越している。
しかし、そこから先は努力ではなく、マーケットの上昇相場が勝手に富を形成してくれたのである。
2017年の当初は芸人やテレビでも、
「ビットコイン!最高!」
「寝てたらお金が増える!」

など、THE・バブル時代があったが、そのバブルも弾けてしまった。
そこで信念を持たない個人投資家たちは散っていった。
でも、ビットコインは大きな波をうねりつつ最高値を更新し続けたのである。
このように上昇するマーケットであれば、誰でも資産を増やせる。
逆に、下落していくマーケットでは努力しても資産を増やすのは簡単ではない。
ここで注意すべき問題点は、このビットコイン成功者を羨んだり、嫉妬、妬み、ただのラッキーと馬鹿にするのではなく、
「どこにいるべきか」
を的確に判断し、信じ、実践できたことを賞賛すべきである。

風が吹いていないところでは、いくら帆を立てて操縦しても船は動かない。
でも、風が吹いているところに船を持っていけば、どんな船であっても、それなりに前に進むのだ。
「何も動かない!結果が出ない!」
と嘆いている人は、その場所に問題がある場合が多い。
「自分の努力が足りないのか…」
と自己嫌悪になる前に、今一度”自分がいる場所“が正しいかを考えてみよう。
もしかしたら風が吹いていない場所で帆を張って、一生懸命頑張っている船と同じかもしれないぞ。
【 書籍紹介 】


17歳でストリートファイター世界大会に優勝し、
「世界で最も長く賞金を稼ぎ続けているプロ・ゲーマー」
としてギネスにも認定されているウメハラ。
「勝負」についての考え方を余すところなく綴る。
「勝ち続けることと、単発の勝ちはどう違うのか?」
「どうして僕は勝ち続けられるのか。そして読者がそれぞれの世界で勝ち続けるにはどうすればいいのか?」
日々成長を続け、変化し続けることで「勝ち続ける自分」を築き上げてきた「世界のウメハラ」。
本書には、前作『勝ち続ける意志力』刊行後も成長を続け、さらにブラッシュアップされた著者の「実践的勝負哲学」が凝縮されている。